日本テレビ系ドラマ『新・信長公記(しん・しんちょうこうき)~クラスメイトは戦国武将~』(毎週日曜 22:30~)が24日にスタートする。同作は、King & Princeの永瀬廉演じる主人公の織田信長ら誰もが知る戦国武将のクローン高校生たちが、2122年の銀杏高校を舞台に学園のてっぺんを目指し大暴れするというストーリー。
クラスで唯一武将ではない普通の女子高生で、学級委員長として振り回されながらも堂々と渡り合っていく日下部みやび役を演じるのは、同作が民放ゴールデン・プライム帯ドラマ初ヒロインとなる女優の山田杏奈。今回は「コミカルタッチな作品の経験が多いわけではない」という山田に、芝居で挑戦となるポイントや現場の雰囲気、歴史上の人物さながらの「山田杏奈の名言」を聞いた。
――まずは日下部みやびという役どころについてお尋ねします。第1話の現代パートがみやびのシーンからスタートしたり、説明的な台詞が多かったりと、“やることの多い役”だと思いますが、こういったポジションがある役でみやびを演じるワクワク感やプレッシャーがあれば教えてください。
大変なポイントを分かっていただけてありがたいです(笑)。生徒たちが戦国武将のクローンだということを知っているのはクラスでみやびだけなので、「この武将はこんな人物でした」というキャラクターの説明台詞がすごく多いです。コミカルタッチな作品の中で、どうすれば視聴者の方に「説明されているな」と感じさせず自然に話せるかというところは、私自身経験が多いわけではないのでとても悩みました。
――コミカル調な作品だからこそ見られる山田さんの新しい顔やお芝居にも注目ですね。
今までに見せたことのない姿をたくさん見せられると思います。この間も、私が「えーっ!」と驚きながら5メートルくらい後ずさるシーンを大真面目に撮影しました。こんなに後ろに下がるの!? と演じていてすごく面白くて!(笑)
――そんな今作を個性豊かなキャストの皆さんと作っていきますが、現場はどんな雰囲気ですか。
10代から40代という幅広いキャストが15歳の役を演じるという今までにない設定なのですが、素敵な先輩ばかりで、現場でお芝居を見られるのが楽しみで仕方ないです。
――特に楽しみな俳優さんはいらっしゃいますか。
三浦翔平さんです。最近よくコミカル調な作品にも出演されているなと思っていたのですが……もう、すごいです!(笑)少しの工夫でこんなにも面白くできるんだと、本当に日々勉強させていただいています。
――山田さんは、7月には『ZIP!』の月替わり金曜パーソナリティーを務められましたね。
決まるかもしれないという時点で母親にすぐ連絡して……お母さんも私も大喜びです(笑)。『ZIP!』が始まったときからずっと見ていて、『ZIP!』を見てから学校に行く毎日だったのでめちゃくちゃうれしかったです。
――放送ではどんな爪痕を残していきたいですか。(取材は6月下旬)
ニュースも取り扱っているし、生放送で緊張するのですが、「事故らない」ことを大前提に、自分の考えや少し切り込んだことをちょうどいいラインで言えるテクニックを身に着けたいです。面白いことを言えるタイプじゃないので、真面目なコメントを頑張りたいです。
――この記事が公開される頃にはすでに放送されているので、目標が達成できたかどうか楽しみですね! 先日『樹海村』『未来への10カウント』で山田さんと共演された山口まゆさんに取材した際、山田さんのことを「『山田杏奈のあの雰囲気がほしい』という監督さんに当て書きされるような女優さん」だと表現されていました。
おぉ~!(笑)
――昨年は映画だけでも6本と多くの作品に出演されていましたが、作品を重ねる中で女優としての成長を感じる点があれば教えてください。
“雰囲気”や“存在感”というワードを使って褒めていただくことがあって、うれしい反面それだけじゃいけないなと思っています。今回の『新・信長公記』ではこれまでと対極なお芝居をしているので、こんな経験を積ませていただける機会も大事にしたいです。
――やはりいつもとは違うお芝居だという感覚が大きいんですね。
違いますね。“すっとぼけ”、“一生懸命”、そんなキャラクターのみやびは、演じれば演じるほど、魅力が分かってきて、「こうすればもっとかわいく見えるかな」とか、「こうすればもっと武将たちを引き立たせることができるかな」とか日々新しい発見があって面白いです。
――最後の質問です。歴史上の人物はさまざまな名言や格言を残していて、教科書に載ったりと今の時代に受け継がれていますが、もし山田さんが歴史上の人物のような名言を残すとすれば、何を伝えたいですか。
(笑)。ちょっと待ってくださいね、なんだろうな……(笑)。
――山田さんの過去のインタビューをいろいろと拝見してきたのですが「自信は人に褒められてつくものではなく、目標に向かって努力したことや準備したことが自信になる」とお話しされていて、素敵な言葉だなと感銘を受けました。
私そんなにいいこと言っていたんですね、すごい(笑)。過去の私にもう勝てないかもしれません(笑)。でも最近改めて思うのは「皆頑張ってるな」ということ。お仕事でバタバタしているときは、帰ってすぐに寝たいと思うのですが、どうしても洗濯物や洗い物はたまっていくじゃないですか。こんなに頑張って帰ってきたのにまた家事をしなきゃいけないのかと思ったりもするのですが、きっと皆も睡眠時間を削ってやっているんだからと想像することで、私も頑張ろうと気合いが入ります。「皆頑張っているから頑張ろう、私だけしんどいんじゃない」と思いながら洗い物をしています。
――「皆頑張っているから頑張ろう、私だけしんどいんじゃない 山田杏奈」。素敵な名言をありがとうございました!
2001年1月8日生まれ。埼玉県出身。2011年に開催された「ちゃおガール☆2011オーディション」でグランプリを受賞しデビュー。『ミスミソウ』(18年)で映画初主演を果たし、その後『小さな恋のうた』(19年)で、第41回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。その他、ドラマ『荒ぶる季節の乙女どもよ。』(W主演/20年)、『書けないッ!?~脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活~』(21年)、映画『ジオラマボーイ・パノラマガール』(W主演/20年)、『名も無き世界のエンドロール』(21年)、『哀愁しんでれら』(21年)、『樹海村』(W主演/21年)、『ひらいて』(主演/21年)、『彼女が好きなものは』(21年)、『HOMESTAY』(21年)などがある。2022年はドラマ『未来への10カウント』、『17才の帝国』に出演し、『鵜頭川村事件』、『早朝始発の殺風景』(W主演)が放送予定。