国土交通省が2021(令和3)年度の3大都市圏における混雑率を公表。東京圏と大阪圏がおおむね横ばいとなる中、名古屋圏の平均混雑率は2020年度の104%から110%に上昇した。名古屋鉄道と名古屋市営地下鉄の複数の路線で混雑率120%台を記録している。
名古屋圏の路線はJR東海などを除き、前年度より混雑率が上昇。名鉄は名古屋本線の神宮前駅から金山駅までの区間で2021年度の混雑率122%(2020年度は108%)、栄生駅から名鉄名古屋駅までの区間で2021年度の混雑率121%(2020年度は109%)、犬山線の下小田井駅から枇杷島分岐点までの区間で2021年度の混雑率120%(2020年度は108%)となった。
常滑線は豊田本町駅から神宮前駅までの区間で2021年度の混雑率116%(2020年度は105%)、瀬戸線は矢田駅から大曽根駅までの区間で2021年度の混雑率116%(2020年度は104%)、津島線は甚目寺駅から須ケ口駅までの区間で2021年度の混雑率114%(2020年度は107%)、小牧線は味鋺駅から上飯田駅までの区間で2021年度の混雑率103%(2020年度の混雑率95%)。名鉄は調査対象の全区間で前年度を上回り、混雑率が100%を超えた。
名古屋市営地下鉄も各路線で前年度より混雑率が上昇。名城線・名港線は東別院駅から上前津駅までの区間で2021年度の混雑率123%(2020年度は120%)、東山線は名古屋駅から伏見駅までの区間で2021年度の混雑率120%(2020年度は104%)、上飯田線は上飯田駅から平安通駅までの区間で2021年度の混雑率108%(2020年度は97%)、桜通線は吹上駅から今池駅まで2021年度の混雑率102%(2020年度は98%)、鶴舞線は塩釜口駅から八事駅まで2021年度の混雑率95%(2020年度は92%)となった。
近鉄名古屋線は米野駅から近鉄名古屋駅までの区間で2021年度の混雑率106%(2020年度は100%)。リニモ(愛知高速交通)は杁ヶ池公園駅から長久手古戦場駅までの区間で2021年度の混雑率95%(2020年度は70%)、ゆとりーとライン(名古屋ガイドウェイバス)は守山駅から砂田橋駅までの区間で2021年度の混雑率84%(2020年度は69%)。他社と比べて混雑率は低いものの、あおなみ線(名古屋臨海高速鉄道)もささしまライブ駅から名古屋駅までの区間で2021年度の混雑率57%(2020年度は55%)となり、前年度より混雑率が上がっている。
名古屋圏のJR線は各区間とも混雑率が低下。中央本線は新守山駅から大曽根駅までの区間で2021年度の混雑率104%(2020年度は109%)、近鉄名古屋線と並行している関西本線は八田駅から名古屋駅までの区間で2021年度の混雑率96%(2020年度は99%)、名鉄名古屋本線と並行している東海道本線は熱田駅から名古屋駅までの区間で2021年度の混雑率91%(2020年度は93%)、枇杷島駅から名古屋駅までの区間で2021年度の混雑率82%(2020年度は85%)となった。
その他、愛知環状鉄道は新上挙母駅から三河豊田駅までの区間で2021年度の混雑率40%(2020年度は49%)、東海交通事業城北線は比良駅から小田井駅までの区間で2021年度の混雑率29%(2020年度は31%)。いずれも前年度より混雑率が低下している。