MMD研究所は7月22日、「デジタル遺品に関する調査」の結果を公開した。「デジタル遺品」という言葉の認知度は23.6%であった。
この調査は、予備調査では20歳~79歳の男女4,849人、本調査では自身のデジタル遺品整理実施経験者・実施予定者238人を対象に6月28日~6月30日に実施したもの。
20歳~79歳の男女4,849人に、デジタルタトゥー・デジタル遺品・ゾンビアカウントの認知について聞いたところ、「知っている」と「言葉は聞いたことがあるが、内容はよく知らない」を合わせた認知度は、デジタルタトゥーが26.9%、デジタル遺品が23.6%、ゾンビアカウントが14.5%であった。
また、死後を想定したサービスの認知度は、FacebookやInstagramの追悼アカウントの機能が19.1%、Googleのアカウント無効化管理ツールが17.1%、Appleのデジタル遺産プログラムが11.4%となった。
デジタル遺品整理には後ろ向きな回答多数
デジタル遺品整理の実施について、自身のデジタル遺品整理を「行ったことがある」が2.6%、「行う予定がある」が12.0%、「行う予定はない」は85.5%。
故人のデジタル遺品整理は「行ったことがある」が3.4%、「行う予定がある」が5.4%、「行う予定はない」が91.2%となった。
年代別では「行ったことがある」のは20代が7.8%、「行う予定がある」のは70代が15.3%、「行う予定はない」のは40代が87.1%でそれぞれ最多となった。
自身のデジタル遺品整理実施経験者・実施予定者238人に、自身のデジタル遺品整理で実施した(したい)内容について聞くと、「ネット銀行・ネット証券・FXなどのオンライン口座やログイン情報」が55.9%で最多、次いで「オンラインショッピング等に登録しているクレジットカード情報」が45.8%、「友人や知人のメールアドレスや電話番号などの連絡先」が45.4%となった。
死後のSNS運用、所持アカウントの数で意向に違い
自身のデジタル遺品整理実施経験者・実施予定者238人に、Twitter、Instagram、Facebookの登録について聞いたところ、Twitterは「2つ以上登録している」が43.3%、「1つのみ登録している」が28.2%、「登録していない」が28.6%。
Instagramは「2つ以上登録している」が42.0%、「1つのみ登録している」が25.6%、「登録してない」が32.4%。Facebookは「2つ以上登録している」が42.4%、「1つのみ登録している」が23.9%、「登録していない」が33.6%となった。
SNSのアカウントを「1つのみ登録している」と回答した人に、自身の死後のアカウントの運用意向について聞いたところ、各SNSとも「削除してほしい」が最多。Twitterが76.1%、Instagramが82.5%、Facebookが70.2%にのぼった。
SNSのアカウントを「2つ以上登録している」と回答した人の場合、Twitterは「すべて運用してほしい」が38.8%、Instagramは「すべて更新せずに残してほしい」が38.0%、Facebookは「すべて運用してほしい」が37.6%でそれぞれ最多となった。