モバイルバッテリーや充電器を手がけるゼンデュア・ジャパン(ZENDURE Japan)が、同社初のポータブル電源「SuperBase」シリーズを発表した。4Gのモバイル通信機能を内蔵し、遠隔での操作や現在地確認などができる高性能モデル「SuperBase Pro」シリーズ2製品と、完全ファンレスで静かに使える「SuperBase M」シリーズ2製品。いずれも、7月22日からオンラインストアで販売を開始し、7月29日から全国の家電量販店で販売する。

  • 4Gのモバイル通信機能を内蔵するゼンデュア・ジャパンのポータブル電源「SuperBase Pro」シリーズ

SuperBase Proシリーズ

大容量&高出力の高性能シリーズ。大きな特徴が、ポータブル電源では珍しく4G(LTE)のモバイル通信機能を標準で内蔵していること。専用アプリを導入したスマホと組み合わせれば、Wi-Fi環境がない屋外でもバッテリーの残量や使用状況の確認、各種制御ができる。さらに、ポータブル電源の位置を地図で表示でき、設置されている公共施設などの場所が確認できるほか、個人所有のものは盗難や紛失防止にもつながる。モバイル通信はNTTドコモの回線を利用する。通信料金は購入後1年間は無料だが、2年目以降は有料となる(料金は年間15,000円前後を予定)。

  • 前面には出力用のUSB Type-C端子などを用意。四角い一般的なUSB端子は搭載しない

  • 画面の左上にある「4G」の文字とアンテナピクトが目を引く

  • 専用のスマホアプリでは、SuperBase Proシリーズがある場所が地図上に表示される

定格出力が2,000Wと大きく、電動工具やドライヤーなど消費電力の大きな家電も利用できる。電気自動車のテスラも充電できるという。さらに特徴的なのが、独自のアンプアップモードを備えていること。複数の機器を同時に利用して出力が2,000Wを超えた場合、供給する電圧と電流を自動調整して出力が2,000Wに収まるようにし、すべての機器を継続して利用できる。

  • 利用できる電化製品の例。右上にはテスラの名も

  • アンプアップ(AmpUp)モードを有効にすると、本来3,000Wの電力を消費する機器も性能をいくぶん抑制しながら動かせる

  • 電気ポットとドライヤーを接続した場合でも、アンプアップモードを有効にすると、どちらも停止することなく使えた

持ち運びしやすい工夫も特徴。本体には伸縮式のハンドルと大口径のホイールを内蔵し、キャリーバッグのように地面を転がして持ち運べるようにした。ホイールは耐久性に優れた設計で、砂利道などを転がしても破損しづらい。

  • 伸縮式のハンドルと大口径のホイールを本体に内蔵し、転がしてラクラク運べる。ポータブル電源の上にほかのものを積載することも可能

  • ホイールは頑丈な設計となっている

急速充電技術を搭載しており、AC100Vのコンセントを用いた場合は2時間でフル充電できる。変換回路を内蔵しており、ACアダプターは不要。

容量2,096Whの三元系リチウムバッテリーを内蔵する上位モデル「SuperBase Pro 2000」と、容量1,440Whのリン酸鉄リチウムバッテリーを内蔵する長バッテリー寿命の下位モデル「SuperBase Pro 1500」の2製品を用意する。本体サイズは446×276×352mm、重さはSuperBase Pro 2000が約21.2kg、SuperBase Pro 1500が21.8kg。希望小売価格は、SuperBase Pro 2000が257,000円、SuperBase Pro 1500が224,800円。

  • オプションで用意する防塵カバー。これを装着していれば、屋外でも安心して使える

  • オプションで折りたたみ式のソーラーパネルも用意

SuperBase Mシリーズ

アルミ外装を用い、ファンレス構造とした静音タイプのコンパクトモデル。充電時、放電時ともに無音で駆動し、排熱用の開口部がないためホコリや水の浸入による故障や事故のリスクも抑えられる。4G通信機能やアンプアップ機能などは搭載しない。

  • 容量の割にコンパクトな設計のSuperBase Mシリーズ

  • ファンレス構造のため、ポータブル電源につきものの排気口などの開口部がない

容量1000Whの「SuperBase 1000M」と、容量609Whの「SuperBase 600M」の2機種を用意する。本体サイズは280×190×138mm、重さは約6.4kg。希望小売価格は、SuperBase 1000Mが139,000円、SuperBase 600Mが99,000円。