インテリアの雰囲気を表す用語として、「シャビー」という言葉が使われることがあります。その意味は、インテリアの雰囲気から何となく想像できるかもしれませんが、正確な意味や由来などはあまり知られていません。

せっかく「シャビー」という言葉を使うのであれば、本来の意味をぜひ知っておきたいですね。

この記事では、「シャビー」の意味や由来に加えて「シャビー」を使った言葉、類語表現などを紹介します。

インテリアについて興味がある人なら役立つ内容ですので、ぜひご一読ください。

  • 「シャビー」「シャビーシック」の意味

    シャビーの意味や由来・関連語などを解説する記事です

「シャビー」の意味とは

「シャビー」とは、「みすぼらしい様子」「古めかしい様子」などを意味する言葉です。インテリアやファッションに対して使われることがあります。

インテリア用語では「シャビーシック」の省略形として使われる

インテリア用語としての「シャビー」は、「シャビーシック」の省略形として使われることがよくあります。「シック」は「粋で垢抜けている」という意味があり、語源はフランス語です。

「シャビーシック」は「古くても味わいや品があり粋な雰囲気のもの」という意味で使われます。

ビジネスシーンでの「シャビー」の意味

インテリア用語としてだけでなく、ビジネスシーンでも「シャビー」が使用されることがあります。ビジネスシーンでの「シャビー」は、「しょぼい」「お粗末」という意味で、「シャビーな待遇」「シャビーな発表」といったように使用されます。

ビジネスシーンでの「シャビー」は、インテリア用語として使用されるときとは逆で、ネガティブな意味合いで使用されるので要注意です。

シャビーシックの由来

  • 「シャビー」「シャビーシック」の意味

    「シャビー」とはアンティークのような上品な古さを指す言葉です

「シャビーシック」の由来は、インテリアブランドです。1989年の8月、カリフォルニアでインテリアブランド「SHABBY CHIC」が立ち上がりました。

機能性の高さや快適さ、完璧な形状では味わえないような美しさを持っているインテリアが、世界中のセレブから人気を集めています。

英語の「shabby」が語源

「シャビー」の由来は、英語の「shabby」という形容詞です。「shabby」の意味は「着古した」「みすぼらしい」「粗末な」「むさ苦しい」などであり、日本語の「シャビー」とほとんど変わりありません。

いい意味で使われる

「シャビー」という言葉の元々の意味は「みすぼらしい」「粗末な」などであり、あまりいい意味ではありませんでした。しかし、「シャビー」がインテリアブランド名に採用されたことで、古くてもアンティークのように上品なイメージを持つ言葉として使われるようになっています。

「シャビー」を使った言葉

  • 「シャビー」「シャビーシック」の意味

    シャビーという言葉はシャビー加工など他の言葉にも使われています

「シャビー」という言葉が含まれた言葉は、シャビーシック以外にもいくつかあります。いずれも「みすぼらしい」という意味よりは、「古くても味がある」といった意味で使われています。ここでは、「シャビー」を使った言葉の意味を見ていきましょう。

フレンチ・シャビー

「フレンチ・シャビー」とは、オフホワイトカラーを使っている古びた家具や雑貨・装飾品に、上品さがあるアンティーク調のレースを加えた、フレンチ風のインテリアのことです。

インテリア関連の専門用語として使われることがよくあります。

シャビー加工

「シャビー加工」とは、家具などをわざと汚したように塗るなどして、年月が経ったかのような雰囲気に加工することです。例えば塗装を部分的に剥がし何年も使い込んだ雰囲気に見せたり、木材に傷をつけたり、穴をあけたりなど、シャビー加工にはさまざまな方法があります。

シャビー加工しやすいペンキも登場するなど、DIYでのシャビー加工もしやすくなっています。

シャビールック

「シャビールック」とは、わざとみすぼらしさとぼろぼろの感じを出したファッションのことです。1980年台の終わりに流行し、そこから何度か流行を繰り返しています。

シャビールックでは、色あせさせたり、ほつれさせたりなど、わざわざ古着風に仕上げることも多いです。

「シャビー」を使った例文

ここでは「シャビー」を使った例文を、インテリア用語として使う場合とビジネスシーンで使う場合に分けてご紹介します。

インテリア用語としての「シャビー」の例文

  • あの本棚はシャビー加工がされていて素敵だ
  • シャビーな雰囲気のインテリアが好きだ
  • シャビーな家具をコレクションしている

ビジネスシーンにおける「シャビー」の例文

  • この前の予算案はなかなかシャビーなものだったよ
  • 正直、彼のプレゼン内容はシャビーだったと思う
  • うちの会社の福利厚生は、他社に比べてシャビーだと感じてしまう

「シャビー」の類語表現

  • 「シャビー」「シャビーシック」の意味

    シャビーの類語表現はアンティークです

「シャビー」には、似た意味がある表現がありますので、「シャビー」とともに覚えておきましょう。ここでは、「シャビー」の代表的な類義語を紹介します。

アンティーク

「アンティーク」とは、「年代を経て品格があることやその様子」という意味です。具体的には、歴史的な価値がある古美術品や骨董品などを指し、家具も含まれます。

市場取引されるアンティーク品は100年以上経過していることが条件です。そのため、100年未満のものは「アンティーク調」「アンティーク風」などと表現されます。

シャビーはフランスのアンティーク調インテリアのうち、白を基調としたスタイルのもののことです。アンティークと意味は似ていますが、少し指す対象が異なる点に注意しましょう。

シャビーな雰囲気のインテリアにしたいときのポイント

  • 「シャビー」「シャビーシック」の意味

    シャビーな雰囲気のインテリアにしたいときのポイントをご紹介します

シャビーシックなインテリアにしたいときは、白を基調にグレーや淡いパステルカラー、色褪せたようなカラーを取り入れた色合いで部屋を仕上げてみるのがおすすめ。

また、テーブルや椅子は、木製で、カラーは白がどこかに入っているものをチョイスしてみると、シャビーな雰囲気になります。あえて、若干色が剥げているものを選んでみるのもいいかもしれませんね。

「シャビー」とは「シャビーシック」の略で古くても粋なものを表す

「シャビー」とは、インテリア用語「シャビーシック」の省略形として使われる言葉です。「シャビー」の由来は英語の「shabby」で、「みすぼらしい」という意味があります。しかし「SHABBY CHIC」というブランドが登場したことで、「味や品がある粋なもの」という意味で使われるようになりました。

「フレンチシャビー」「シャビー加工」などの派生語も使われるようになっています。模様替えや家具の購入などに役立ちますので、ぜひ意味を覚えておきましょう。