現在放送中のTBS系火曜ドラマ『ユニコーンに乗って』(毎週火曜22:00~)で、永野芽郁扮するヒロイン・成川佐奈と共に教育系のスタートアップ企業「ドリームポニー」を立ち上げた創業メンバーの須崎功を演じている杉野遥亮。杉野と言えば、詐欺師から小学生、ヤンキーなど幅広いキャラクターを演じているが、本作ではヒロインに密かな恋心を抱きつつも、仕事のパートナーとして支えるという、ある種王道のキャラクターに挑んでいる。「まだ迷いつつです」と模索しながらの芝居だというが「何かつかめそうな感じがある」と期待も大きい役だと言う。
■須崎功を演じる難しさと面白さ
杉野演じる須崎は「ドリームポニー」のCTO(技術責任者)を務める男性。大手不動産グループの一人息子という素性を持ちつつも、起業という道を選んだ。佐奈とはビジネスパートナーだが、長年密かに思いを寄せているという男性だ。
「今回難しいなと思っているのが、仕事をしているときの佐奈への接し方というか、どこまで感情を出してやっていったらいいのか……という部分。そこは繊細にやっていかなといけないという思いはあります。どういう表現がいいのか迷いながらチャレンジしています」。
もう一つ、須崎というキャラクターの難しさは、デキる技術開発者ということ。
「基本としてCTOということで、技術的なことはしっかり把握しておかなければいけない。でも普段使わない言葉なので、結構頭に入りづらいんです。ただ覚えるだけで言葉を理解していないと発していても説得力がないと思うので、しっかりと自分の内側に入れる作業はとても難しいです」
そんななか、魅力を感じているのが、須崎という男の伸びしろだという。
「(西島秀俊演じる)小鳥(智志)さんが会社に入ってから、須崎自身に変化が起こってくる。そこから仕事にも恋にもいろいろな意味で伸びていく人だなと感じているので、その変化をどう表現するのかという部分では、とても面白くもあり魅力的な役だと思います」。
■俳優としても人としても成長を期待
須崎は、今後の成長を含めいろいろとチャレンジし甲斐があるキャラクター。その分、現場では確固たるものがないなか、模索し続ける日々だという。
「なんか一つ、自分のなかでつかめたらいいなと思う感覚があって……。それがこの作品でちょっとずつ見えてきているような気がするんです。例えばスイッチの切り替えなどを含めて、納得することができたら、俳優としても人としても成長できるのかなという思いのなか作品に取り組んでいます」。
第3話では、須崎と佐奈が「ドリームポニー」を始めたきっかけや、須崎がなぜ自分の会社を継がず起業したかが描かれる。
「須崎が佐奈のことをどう見ているのかという回。そこから少し視点が変わるというか、物語全体の見え方が変わっていくと思います。また須崎のバックボーンや、佐奈との出会いも描かれる。少しずつ深みが増していくポイントになっていく回なので、ぜひ楽しみにしてほしいです」。
起業から10年以内に、評価額10億ドル以上の未上場のスタートアップ企業というのがユニコーン企業の定義。「ドリームポニー」はそんなユニコーン企業になるべく未来を見つめているが、杉野は10年後の自身について「自由にストレスなく生きていたいです」と語っていた。
1995年9月18日生まれ、千葉県出身。2015年、「第12回FINEBOYS専属モデルオーディション」でグランプリを獲得。2017年、映画『キセキ-あの日のソビト-』にて俳優デビュー。その後、数々のドラマ、映画に出演。2021年、『夜への長い旅路』にて舞台初出演を果たす。最近の出演作は、ドラマ『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(2021)、『妻、小学生になる。』(2022)、映画『東京リベンジャーズ』(2021)、『やがて海へと届く』(2022)など。『バイオレンスアクション』が8月19日公開予定。
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