2025年大阪・関西万博の開幕まで1,000日となり、「いのちの輝きくん」と巷で呼ばれる公式キャラクターの愛称が「ミャクミャク」になったことが発表された。初披露から衝撃的なビジュアルでネットを騒がせたこの公式キャラクター。これまでの経緯を振り返ってみよう。
【2020年8月3~11日】ロゴマーク投票、「いのちの輝きくん」初登場
「ミャクミャク」の始まりは、2025年大阪・関西万博のロゴマークが決定から。2019年11月29日から12月15日までの期間、ロゴマークの公募が行われた。そして2020年の8月3日、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会は、応募された5,894作品の中から、ロゴマークの最終候補作品5作品を発表し、インターネットで意見募集を行う。
【2020年8月25日】ロゴマーク決定! 衝撃なデザインにTwitter騒然
そして、2020年8月25日についに大阪・関西万博ロゴマークが決定。「世界中から愛されるシンボルとなりますように」と笑顔マークの絵文字付きで経済産業省がTwitterに投稿したロゴマークは、3.8万リツイート、4.4万いいねが付き大きな話題を呼んだ。この投稿にTwitterでは「目玉がギョロギョロ動いて喋りそう」「なんでこれ選んだんだよ...」「子供泣かんかなぁ…」とそのビジュアルに驚く人や、「このロゴマークの趣旨を説明してくれ」と選ばれた理由を求める人からのコメントが多く寄せられていた。
公式ロゴのデザインコンセプトは「いのちの輝き」
目があるように見えるデザインや、細胞がつながっているように見えること、さらにデザインコンセプトが「いのちの輝き」であったことから、このロゴマークは「いのちの輝きくん」と愛称で呼ばれ始めた。SNSではロゴマークのファンアートや、設定を考える投稿で盛り上がり、「いのちの輝きくん」の愛称は定着していく。
なお、大阪・関西万博公式サイトでは、公式ロゴマークのコンセプトが紹介されている。
踊っている。跳ねている。弾んでいる。
だから生きている。
きっと心を踊らせるサイエンスやテクノロジーの発見。
だれもが飛び跳ねたくなるエンターテイメントの興奮。
つい胸を弾ませてしまうアートやクリエイティブの感動。
それらは人の身体のずっとずっと奥深くにまでとどいて、いのちをささえているCELL(細胞)たちにも元気をあたえてくれる。
2025年大阪・関西万博という、わたしたちがもうすぐ出逢える新しい未来。
一人ひとりの個性が躍動しながら集まって、繋がって、そこにはきっと、いのちの輝きがあふれている
※ロゴマークのコンセプトについては内容をより分かりやすく伝えるために、応募時のものから一部表現を変更しております。
「いのちの輝きくん」の作者は?
制作者は「TEAM INARI(チーム イナリ)」。作者(代表者)はアートディレクター / グラフィックデザイナーのシマダタモツさんで、グループメンバーは、雨宮深雪さん、大亦伸彦さん、上村慎也さん、布川 侑己さん、藤澤勇佑さん。応募受付開始から最優秀作品決定までの経過をまとめた映像は、大阪・関西万博公式サイトで公開されている。
【2022年3月2~10日】公式キャラクターは3択から投票
公式ロゴマークが発表され、2022年3月2日に公式キャラクターの投票が始まった。候補は3つ。大阪のおばちゃんと犬のようなキャラクターのA、公式ロゴマークを帽子のように頭に被ったようなキャラクターのB、そして液体が滴り落ちる体で公式ロゴマークを抱えて笑っているキャラクターのC。
これにもTwitterでは「集合体恐怖症にはきつい」「Aは大阪のオカン」「得体の知れなさがいい」「視界に入ったら発狂する類の怪異でしょ」と様々な意見が飛び交った。
【2022年3月23日】公式キャラクターが決定!
そして2022年3月23日、大阪・関西万博の公式キャラクターデザインが決定。「私の形は自由自在。いろんな形に変わる私の姿を見逃さないでね! 万博公式キャラクターとして、みんなと一緒に大阪・関西万博を盛り上げていくよ!」とポジティブな文言とともに経済産業省がツイートした。
公式キャラクターデザイン作者は?
公式ロゴマークと公式キャラクターのデザイン作者は異なり、公式キャラクターをデザインしたのは「mountain mountain(マウンテンマウンテン)」。代表者はデザイナー・絵本作家の山下浩平さん。
【2022年7月18日】公式キャラクターの愛称「ミャクミャク」に決定
2022年4月26日から5月16日までキャラクターの愛称が募集され、応募された3万3,197作品の中から公式キャラクターの愛称が決定、大阪・関西万博開幕1,000日前である2022年7月18日に発表された。
公式キャラクターの愛称は「ミャクミャク」(英:MYAKU-MYAKU)。細胞と水がひとつになったことで生まれた、ふしぎな生き物で、その正体は不明だという。愛称は2人から応募があった。2人の愛称コンセプトは下記の通り。2025年大阪・関西万博の開幕まで1000日🎆
— 経済産業省 (@meti_NIPPON) July 18, 2022
東京と大阪でイベントが開催され、公式キャラクターの愛称「ミャクミャク」とテーマソングが発表されました。
東京のイベントには岸田総理・細田副大臣が出席。東京スカイツリーが大阪・関西万博のイメージカラーに染まりました #Join2025 #Expo2025 #1000日前 pic.twitter.com/5DMAczGFpD
作者:川勝未悠さん
今まで「脈々」と受け継がれてきた私たち人間のDNA、知恵と技術、歴史や文化。変幻自在なキャラクターは更にあらゆる可能性をその身に宿して、私たち人間の素晴らしさをこれからも「脈々」と未来に受け継いでいってくれるはず。
そんな希望を込めて「脈々=ミャクミャク」と名付けました。
またミャク=脈であり、生命そのもの。
ミャクミャクという2音が続く様は、命が続いている音にも聞こえます。
作者:作田陽向さん
初めてキャラクターを見たとき、赤色と青色が動脈と静脈を連想させたため。また、万博のテーマである、人類文明のつながりや、国際的なつながりを、「脈」という言葉で表せられると思ったため。
ミャクミャクってどんなキャラクター?
大阪・関西万博公式サイトでは、ミャクミャクの詳しい設定が紹介されている。正体不明のミャクミャクは、姿形を変えているようで、公式キャラクターとなった形は人間の姿をまねているそうだ。
「ミャクミャク」について
細胞と水がひとつになったことで生まれた、ふしぎな生き物。その正体は不明。
赤い部分は「細胞」で、分かれたり、増えたりする。
青い部分は「清い水」で、流れる様に形を変えることができる。
なりたい自分を探して、いろんな形に姿を変えているようで、人間をまねた姿が、今の姿。
但し、姿を変えすぎて、元の形を忘れてしまうことがある。
外に出て、太陽の光をあびることが元気の源。雨の日も大好きで、雨を体に取り込むことが出来る。
開幕前から自分のことを皆さんに知ってもらい、2025年に開催される大阪・関西万博で多くの人に会えることを夢見ています。
ミャクミャクの公式プロフィール
続いてはミャクミャクの公式プロフィールについて。大阪・関西万博とあって、関西生まれのキャラクター設定のようだ。
プロフィールについて
出生地
関西のどこかにある小さな湧水地。
性格
人懐っこいが、おっちょこちょいでよくポカをする。
特技
色々な形に姿を変えられること、雨上がりに虹を見つけること。
好きなこと
あらゆる生き物や物事と触れ合うこと。
その姿や愛称から「ミャクミャク様」とも呼ばれ、世間の注目を集めている大阪・関西万博の公式キャラクター。公式ロゴマークも含め、今後のグッズ展開や活躍の場に注目が高まる。
ちなみに、ミャクミャクの体に顔を合わせるGIFが経済産業省のTwitterで投稿されているのだが、これがなかなかに難しい。「ミャクミャク様の顔はめ」にチャレンジしてみてはいかがだろうか。
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— 経済産業省 (@meti_NIPPON) April 26, 2022
大阪・関西万博の公式キャラクターデザインの愛称を募集します!
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4月26日15時から5月16日15時に、以下URLから応募いただくことができます。https://t.co/ibQZfDyr28
沢山のご応募お待ちしております! pic.twitter.com/2bS194vwT5