ワークポートは7月15日、「女性活躍推進と仕事の価値観」に関する調査結果を発表した。調査は4月19日~26日の期間、同社を利用している全国20代~40代の働く女性130名を対象にインターネットで行われた。
まず、女性が活躍できる職場は魅力的か聞いたところ、「とても魅力的」が63.8%、「やや魅力的」が30.0%と、9割超が「魅力的」と捉えていることが明らかに。理由を聞くと、「女性が活躍できる=ライフイベントが発生しても長期的に働きやすいイメージ」を抱く人が多いよう。
また、現在の勤務先(離職中の人は直近の勤務先)は女性が活躍できる環境だと感じるか聞いたところ、59.2%が「活躍できる環境だ」と回答。そう実感できる理由としては、「女性管理職が多い、女性も海外赴任あり、産休・育休・配偶者同行休業など制度が充実しているから」「昇級に差は特になく、育休なども比較的取りやすい環境が整っているため」といった声があがった。
次に、これから管理職につきたいと思うかと質問したところ、半数以上が「管理職につきたくない」(56.5%)と回答。理由を聞くと、「残業が多くなるから」「ワークライフバランスが取れないと感じるため」「女性管理職がいても独身者が多く、家庭と仕事の両立ができるイメージが湧かないから」「管理職につくメリットがわからないから」「専門職に専念したいから」といった声が多くあがった。
そこで、女性活躍推進の取り組みで会社に希望することを聞いたところ、性別問わず正当な評価を望む声や、女性も理想のキャリアが叶う制度を期待するという意見が目立つ結果に。また、家庭と仕事の両立がしやすいよう、時短勤務、リモートワーク、休業などの制度の充実を希望する声も。
一方で、「産休育休の制度は良いが、独身や子離れ、子なしの人にしわ寄せがいくので人員補充をして一人当たりの仕事の負荷を考えるべき」など、女性や一部の社員に任せきりにしない環境整備を訴える人も少なくないことがわかった。
続いて、いま自分らしく働けていると感じているか聞いたところ、「自分らしく働けている」人は、わずか15.4%。半数を超える53.1%が「自分らしく働けていない」と回答した。
「自分らしく働けていない」と感じる理由としては、「成果をあげられる仕事に手を挙げ、率先して進めてうまくいっても、男性社員にメインを交代するよう言われるから」「業務に関する希望を伝えても叶わないから」「成果を出したのに評価されなかったため」「常に仕事に追われている。お金のためだけに片っ端から仕事をこなしているだけだから」といった声が。
そこで、現在の勤務先(離職中の人は直近の勤務先)で女性であるが故に不利だと感じたことがあるか聞いたところ、53.1%が「不利だと感じたことがある」と回答。
どんなときに不利だと感じたかを聞いたところ、「男性社員同士(上司と部下)の方が話がしやすい雰囲気があり、新しい案件の話がきても情報が流れてこないとき」「発言権がなく、言いなりに業務をこなすしかできないとき」「男性社員と同じ成績だったが、女性は結婚・出産があるからとの理由で出世できなかったとき」といった声が多かったほか、「客先対応で女性だからと軽視されたとき」「事務作業を暗黙の了解で押し付けられたとき」といった声があがった。