四季折々の花や風景をモチーフにした和菓子がSNSでは度々話題になりますが、ちょっと変わった「とある魚」の和菓子が話題になっています。
この和菓子を作ってTwitterに投稿したのは、神奈川県寒川町の倉見駅前にある「和菓子處 吉祥庵」二代目店主の黒和さんこと黒田 和比古さん(@kurokazu_45)です。
明日から和菓子の「ふぐ」
やります!(@kurokazu_45より引用)
「和菓子の『ふぐ』やります!」というコメントともに投稿されたのは、ズラッと並んだまんまるくてぷくぷくな「ふぐ」。一匹一匹ちょっとずつ表情が違うのも可愛らしいですね。
この新作和菓子には、「まるごと食べられる『ふぐ』。食べるのが惜しくなるかわいさ」「めちゃくちゃ可愛いですね」「かわいいですね!これは美味しく中毒性のありそうなふぐですね!」とコメントが多数。
そしてふぐといえば、美味しいけれど毒がある魚。ふぐを調理するには資格も必要ですが……「毒抜きは完璧? 笑」「餡子は可食部なんやろか」「どれか一匹に食べると口がしびれるワサビ入りとかいそう」といった声も。もちろん和菓子でできたふぐなので毒はありませんが、思わず「毒は大丈夫ですか?」と冗談を言いたくなるほど、かわいさはありつつリアルな出来上がりです。
「ふぐ」を制作・販売している「和菓子處 吉祥庵」二代目店主の黒和さんに、作った背景やこだわったポイントを伺いました。
投稿者に聞いてみた!
ーーデフォルメされつつもリアルなふぐですね。黒和さんはプロフィールに"釣り師"とも書かれていますが、「ふぐ」をつくる際にこだわっているポイントはありますか?
ふぐはよく投げ釣りで釣れてくるクサフグを参考に作っております。
ふぐ=丸いと思いがちですが、実は膨らむ部分は身体の下側2/3くらいで、上側には魚の形が残っているんです。和菓子の「ふぐ」はヘラでその部分を再現しています。
また2年前からフグの上生菓子を販売していますが、今年から全てのヒレの形を変更しました。
ーーヒレが少し尖った形に変更されているのですね。本物のふぐと見比べながら食べるのも楽しそうです。ちなみにお味はどうでしょうか?
味ですが、自家製餡したこし餡入りの練り切りです。
「和菓子處 吉祥庵」では、他にもユニークな和菓子を多数作られています。可愛らしい小鳥の煉り切りもずらり。柚子餡のセキセイインコや、こし餡のオカメインコ、白文鳥など、こちらも食べるのがもったいないくらいのかわいらしさ。
また今回の「ふぐ(河豚)」だけでなく、蚊を取る豚こと「蚊取り豚」の和菓子も作られているそう。ピンクはこし餡、黄色は柚子餡と、味わいも2種類揃えています。
なお、「ふぐ」は大量生産できないため、1グループでの来店につき1匹ずつの購入だそう。複数匹購入したい場合は、1週間前までに、電話にて「和菓子處 吉祥庵」して欲しいとのことでした。なお、TwitterやInstagramのDMなどでは受け付けていないそうです。
また、要冷蔵・日持ちは翌日までとなるので、購入の際は保冷バッグと保冷剤を持参していただけると幸いです、と黒和さん。繊細な煉り切り、見た目も味も美味しくいただきたいものです。
ユニークでかわいらしい和菓子を手掛ける「和菓子處 吉祥庵」の黒和さん、今回のふぐだけでなく、今後どんな新作が出てくるのか楽しみですね。
明日から和菓子の「ふぐ」
— 黒和@和菓子處 吉祥庵 (湘デコ) (@kurokazu_45) July 14, 2022
やります! pic.twitter.com/wkeSURyEnm
和菓子處 吉祥庵
神奈川県高座郡寒川町倉見3830-7