サンシャイン水族館で3月から開催中の特別展「美味しくてすごい生き物展~美食奇食珍食生物図鑑~」が、当初予定していた期間を変更し、11月6日まで延長するという。4カ月で約32,000人が来場するほど人気を集めている魅力とは!? さっそく延長戦をのぞいてきた。

  • 延長戦突入の「おいすご」展、追加の生き物&昆虫食もパワーアップ!

「美味しくてすごい生き物展」、略して“おいすご展”は、「食を通じて命をつなぐ生き物たちへの感謝を伝える」というテーマのもと、身近な食品に使われている意外な生き物や、知らずに食べると危険な生き物、ふだんは食べる機会のない珍食といった“奥深き食の世界”を、生き物をじっくり観察しながら知ることができる特別展だ。

  • 新たに加わった「シラヒゲウニ」。世界一ウニを消費している国にいながら、どの部位なのか知らずに食べてた!!

たとえば「私たちが食べているウニの部位は●●」「お寿司屋で食べるサーモンは実はサケではない」といった、何気なく食べている魚たちの知られざる真実を知ったり、

  • 魚卵と親の魚を楽しく学べる展示。奥に進むと、食べると危険な魚のコーナー

数の子やキャビアなどの魚卵は知っているけど、その卵の親の魚については「あれ、なんだったっけ……?」と知識があやふやなことに気づかされたり。

あ、よく見るとパネルがあみだくじになってる!

  • 食べると危険な生き物を紹介するパネル。4コマ漫画もスタッフさんの力作

キャッチコピーを考え、4コマ漫画を描き、食レポをし……。「やってみた」「作ってみた」体当たりのレポなど、飼育スタッフさんを始めとする水族館スタッフ一丸で作り上げたというだけあって、とにかくすごい熱量なのだ。「美味しくてすごい生き物たちの魅力を知って欲しい!!」という、専門知識に裏打ちされた“生き物愛”が、展示の細部からビシバシと伝わってくる。

  • 鼻のイラストがかわいい、「食の香」コーナー

こちら、鮒ずしの匂いを嗅げる、「食の香」コーナーは、ポチッとボタンを押すと、上からシューッと香りが漂ってくる仕掛け。嗅いだ人たちの反応は、「好き」と「苦手」で意見が真っ二つに分かれるそう。筆者は前者で、日本酒を一杯やりたくなるようなオツな香りに感じられた。

さらに“おいすご展”は、海の生物にとどまらず、サステナブルな未来食として大注目の「昆虫食」にもクローズアップ。延長戦では新たに3種類を追加している。

  • パネルに記載された食レポが、昆虫食への好奇心をグイグイ刺激

昆虫を観察しながら、スタッフの方の気合いの入った食レポをあわせて読む不思議感。「香ばしくて食感シャクシャク、味はほぼエビ」というトノサマバッタの味の評価は星5つだ。

  • ニオイも嗅げちゃう体験型展示は、やっぱり楽しい

こちらも延長戦で追加された「食の香 パート2」のコーナーでは、

  • 延長戦で追加された、タガメの香りを嗅げる体験コーナー

黄色のポンプを押すと、タイワンタガメの香り(フェロモン)がふわ~~~ん。洋ナシのような芳醇な香りにビックリし、フルーティーな甘さにクラクラする。まるで上質なリキュールみたいなのだ。「香りが強い個体ほど高値で取引される」という、新たなタガメ知識も習得した。

  • 会場出口付近に設置された、昆虫食の自動販売機

会場外には昆虫食が買える自動販売機も設置されているので、展示を見て興味を持った昆虫は、ぜひ実際に食べてみてほしい。昆虫食ビギナーにおすすめなのがコオロギで、自販機の売れ筋ナンバーワンは、どの昆虫が入っているか秘密の「お楽しみCAN」(1,000円)、2位がいろいろ入った「昆虫ミックス Mixed Bugs」(1,500円)、3位が「タガメサイダー」(600円)とのこと。

なお通常の入場券にプラス200円の「お試し昆虫食付き入場券」(1,100円)にすれば、コオロギとアーモンド&胡麻のハーモニーが堪能できる。ちなみに来場者の7人に1人が、こちらの“お試し昆虫食付”を選んでいるそう。

命をつないでくれる生き物たちへの感謝と驚きがいっぱいの「美味しくてすごい生き物展」 、延長戦突入の機会にぜひ訪れてみてほしい。

Information
「美味しくてすごい生き物展~美食奇食珍食生物図鑑~」
期間:11月6日まで
会場:サンシャイン水族館 特別展会場
料金:900円(前売り券800円)/水族館本館ほか対象施設・イベントを利用、年間パスポートを持っている場合は400円