OPPOが日本で展開する「Reno」シリーズは同社の主力モデル。ミドルハイレンジクラスのスペックで、程よい性能を搭載しつつ本体デザインにも優れた製品を毎年出しています。6月に発売になった「Reno7 A」は、1年前に発売された「Reno5 A」の後継モデルとなります。外観だけではなく目に見えない部分も進化があり、より使いやすいカジュアルなスマートフォンになっています。
Reno7 Aのディスプレイサイズは6.4インチで、Reno5 Aの6.5インチよりわずかに小さくなっています。しかし本体デザインは角を角ばらせたよりスクエアな形状になっており「板」を感じさせます。そのためベゼルの幅が狭くなった印象も受け、ディスプレイが小さくなったという感じはあまり受けません。
スマートフォンの心臓部であるチップセットはクアルコムのSnapdragon 695を搭載。前モデルReno5 AのSnapdragon 765Gと変わらぬ性能を謳っています。メモリは6GB搭載で前モデルと同じですが、高度なゲームをプレイするときなどのためにストレージの一部を最大5GB拡張できます。SIMカードは2枚使えるので「大手キャリアとMVNO」という組み合わせも可能。eSIMにも対応し「物理SIM 1枚+eSIM 1枚」という使い方にも対応します。さらにバッテリーは4,000mAhから4,500mAhに増量したので、より長時間使うことも可能です。
本体サイズは159.7x73.4x7.6mm、175g。Reno5 Aは162.0x74.6x8.2mm、182gだったのでサイズはわずかに小型化されています。実際に手に持ってみると前述したように本体形状がエッジを立てたデザインになったこともあり、より薄さと軽さを感じられるように思います。片手でも持ちやすくFeliCa搭載なので支払いに使うときにポケットからさっと取り出せる、そんな印象です。
大きな進化はディスプレイの素材で、Reno5 Aの液晶からReno7 Aでは有機ELになったのでよりメリハリの利いた表示をしてくれます。特に黒の美しさは有機ELのほうが勝ります。ディスプレイ表面素材もより固くなったとのことです。
カメラは4,800万画素の広角に加え、800万画素の超広角、200万画素のマクロという一般的な組み合わせです。Reno5 Aはメインカメラが6,400万画素で、200万画素のモノクロも搭載していました。そのためスペック上はややダウングレードしています。とはいえ4,800万画素でも十分美しい絵を撮れますし、モノクロは非搭載のモデルも多くあります。むしろより軽快にカメラが動き写真も動画も自在に撮れるというメリットの方が大きいと言えるでしょう。なおビデオ撮影もReno5 Aは4K対応でしたが、Reno7 Aは1080pまで。ここはがんばって4K対応にしてほしかったところです。
フロントカメラは1,600万画素でセルフィー撮影に適しています。指紋認証センサーがReno5 Aの背面ボタンから、Reno7 Aではディスプレイ内埋め込みになりました。背面がよりすっきりしたデザインになったのに加え、ロック解除がしやすくなっています。
また使っていて心地よいな、と感じられたのが背面の仕上げです。一見すると光沢感があるようで光の当て方でキラキラとした反射が見え、グラデーションも変化します。しかしよく見るとマットな処理。さらに手で触れてみると表面はサラサラしているのです。これは「OPPO Glow」というOPPO独自の処理によるもので、ケース無しで使っていても指紋の跡が残りません。
実際に写真を撮ってみましたが、深度センサーカメラは搭載していませんがボケの聞いた写真もうまく撮影してくれます。普段の生活の1シーンも美しく記録に残せるのはReno7 Aのカメラの楽しいところでしょう。
超広角は画素数が落ちるものの、その場の風景全体を写せるのでよく使うカメラでしょう。
望遠はデジタルで最大6倍まで。6倍だと画質に粗さは目立ちますが、SNSでシェアする分には十分。
なお標準(1倍)撮影を選ぶと1,200万画素で撮影されます。最大画質の4,800万画素で撮影する場合はカメラの画面を上から下にスワイプして出てくるクイックメニューから、4,800万画素をONにして行います。より美しく写真を残したいときは4,800万画素で撮るといいでしょうね。
そして夜景モードではかなりの差が出ます。夜景を撮るときはぜひ使いたいモードです。なお夜景モード撮影は保存までに数秒かかるので、撮影中は両手でしっかりと保持する必要があります。
さてReno7 Aのキャッチフレーズは「ときめき、長持ち」。美しい外観や使いやすいカメラにときめきつつ、AIを使いシステムの劣化を防ぐなどして、3年間使い続けても使い心地は軽快なままとアピールしています。毎年スマートフォンを買い替えるのも大変なことですし、2-3年スマートフォンを使い続けたい人のことを考えた設計になっているわけです。そろそろスマートフォンを買い替えたい、でもこの先どれくらい使うか決めていない、といった人にもおすすめのモデルと言えるでしょう。