「徳川家康」「織田信長」「源義経」などの歴史上の人物から「フレンチブルドッグ」「ニホンザル」「アルパカ」などの動物シリーズまで。「H20」などの原子記号から「七夕」などの風物詩まで。さまざまなモチーフをチャーミングかつ美味しそうなおにぎりアートに仕立てあげてきたおにぎり劇場さん。今回バズったのは、なんと平安時代を代表する女流文学者でした。黒き海苔のたなびきたる、いとをかし。

「#清少納言」おにぎりを作りました。

  • (Twitter 新おにぎり劇場@mZHtgivNQr33RCL より引用)

長く伸びる垂髪には海苔、十二単を構成しているのはとろろ昆布とカニカマでしょうか。白い肌を表現する白米にしろ、三角の形状にしろ、モチーフである「清少納言」にピタッとはまっています。可愛らしく、美しく、そして美味しそう! 知的で高貴なムードを漂わせるおにぎりに多くのフォロワーから賞賛の声を寄せられました。

「ステキすぎる」「雅な感じ出てます!」「胸元のとろろ昆布が秀逸ですね」「わ~お食べるの惜しいですね」「思わず笑ってもーた」「すごいけど…食べれない。でもすごい」「春は揚げ物」「夏はおにぎり いと美味し」などなど。投稿者であり製作者であるおにぎり劇場さんにお話を伺いました。

■製作者さんに聞く

……なぜ清少納言をおにぎりにようと考えましたか

以前、紫式部おにぎりを作ったのですが、いつかライバルでもある清少納言も作ろうとずっと思っていました。

……実際におにぎりでつくる上で苦労・工夫した点は?

肖像画の清少納言の目元は切れ長の目ですが、それを黒ごまひと粒で表現すると丸目がちで全然違ったお顔になります。目鼻口の配置をどうするかとても迷いながら作り、この位置になりました。

……フォロワーの声で印象的だったのは?

清少納言に合わせて、古文調でのメッセージを沢山いただきました。珍しい文面が面白く楽しく拝見させていただきました。

……おにぎりをつくる上でのこだわりは?

画像からはわかりづらいですが、なるべくおにぎりの具を入れるようにしていることです。具を入れることで隙間ができたり具の水分が滲み出したりすると強度が落ち崩れやすくなり難易度も高まります。しかし、やはり「おにぎり」といえば具も楽しみのひとつ。具にたどり着いたときの幸福感も味わいたくて、なるべく具を入れるようにしています。

「おにぎりを握って写真を撮って鑑賞したらすぐ食べる」というおにぎり劇場さん。おにぎりアートの真ん中には、おにぎり劇場さんのおにぎり愛が込められいるようです。2021年12月には、おにぎりアート150作品を掲載した「OH! ざわつくおにぎり 食べてもおいしい米アート」(小学館)を上梓。ノリにのってるおにぎり劇場さんに注目!

▼「#清少納言」おにぎりを作りました。