ポータブル電源で知られるEcoFlow Technology Japanは7月12日、モジュール型の電源システム「EcoFlowパワーシステム」を発表した。キャンピングカーに設置したエアコンや調理家電、照明などの電化製品を動かせるだけの電源を確保したいと考える人に向けた電源システム。追加のバッテリーやソーラーパネルなどの機器をモジュール化しており、ケーブルをコネクターに接続するだけで必要なシステムが手軽に構築でき、システムが省スペースでまとまるのが特徴。

  • キャンピングカー内の電化製品に電源を供給・蓄電するモジュール型の電源システム「EcoFlowパワーシステム」

製品のラインナップと希望小売価格は以下の通り。ケーブルなどアクセサリー類の価格は未定。もっともミニマムなシステムとして、2kWhのバッテリー、パワーハブ、ケーブルバックを用いた場合の価格は572,000円。もっともハイスペックなシステムの価格は220万円。発売は2022年9月の予定。

製品名 希望小売価格
EcoFlow パワーハブ 275,000円
EcoFlow パワーシステム専用2kWh LFPバッテリー 242,000円
EcoFlow パワーシステム専用5kWh LFPバッテリー 550,000円
EcoFlow パワーシステム専用スマート分電盤 71,500円
EcoFlow パワーシステム専用タッチパネルモニター 49,500円
EcoFlow 100W据置型ソーラーパネル(剛性) 29,700円
EcoFlow 100W据置型ソーラーパネル(柔性) 33,000円
EcoFlow 400W据置型ソーラーパネル(剛性) 未定

すべての機器はモジュール式で接続や設置が簡単

EcoFlowパワーシステムは、モジュール型で手軽に拡張できる電源システム。

電源制御システムとして機能する「EcoFlowパワーハブ」を中心に、専用のバッテリーモジュール(2kWh、5kWh)、スマート分電盤、タッチ操作に対応したモニターで構成する。バッテリーモジュールは最大3台接続でき、蓄電容量を最大15kWhまで拡張可能。それぞれの機器はケーブルのコネクターをはめ込むだけで接続できるモジュール式になっており、誤配線の心配がなく簡単・確実に接続できる。

  • 今回発表したEcoFlowパワーシステム。バッテリーモジュールやスマート分電盤、タッチ式モニターなどの機器を、中心となるパワーハブにコネクターで簡単に接続・取り外しできるのが特徴だ

  • こちらは、これまでキャンピングカーなどで用いられていた電源供給システムの一例。何本ものケーブルが必要で、ケーブルの長さ調整や接点への配線は工具が必要になる。誤配線による発熱や発火の心配もあり、素人が手出しできるものではない

  • EcoFlowパワーシステムのバッテリーモジュール。2kWhの標準モデル(左)と、5kWhの大容量モデル(右)の2種類を用意する

EcoFlowパワーハブは最大3000Wもの高出力が可能で、エアコンや給湯器、ドライヤーなどの電化製品も使える。電力供給時間の目安は、キャンピングカーの場合は約18時間、オフグリッド住宅の場合は約11~14時間。

  • 電源制御や分配など中心的な役割を担うEcoFlowパワーハブ。下にコネクターがズラリと並ぶ

  • バッテリーモジュールやソーラーパネルなどの機器はコネクターをつなぐだけで接続できる

  • 電源出力は、一般的なAC100Vコネクターも用意する

  • トラックの荷台に居住スペースを設けたキャブコンと呼ばれるタイプのキャンピングカー。EcoFlowパワーシステムを搭載している

  • キャンピングカーの内部。床下にEcoFlowパワーシステムが格納されている

  • 左がEcoFlowパワーハブ、右が2kWhのバッテリーモジュール

  • バッテリーの蓄電容量や放電容量の表示や各種操作を行うタッチ式モニター。スマートフォンの専用アプリでも同様の情報表示や操作が可能

  • キャンピングカーの内部には、一般的な家庭用エアコンが搭載されている。これもバッテリーで動かせる

電源のない場所でもバッテリーを充電できるよう、専用のソーラーパネルを用意している。複数のソーラーパネルを組み合わせれば最大4800Wの入力が可能で、15kWhのLFPバッテリーを3時間でフル充電できる。ソーラーパネルはキャンピングカーの脇に設置するほか、キャンピングカーの屋根に取り付けることも可能。

  • さまざまなソーラーパネルに対応。写真中央は、太陽の向きを追従して発電効率を高められる電動スタンドが搭載されている

  • ソーラーパネルは屋根にも搭載されており、晴れた日に駐車場などに停めておくだけで蓄電できる

  • キャンプではポータブル電源が必需品になったが、キャンピングカーを持っている人はEcoFlowパワーシステムが気になる存在になりそうだ