ライブイベント「Pretty Live! ~One for All !!!~」が7月3日、中野サンプラザにて開催された。10年以上にわたって続く『プリティーシリーズ』から、『アイドルタイムプリパラ』『アイドルランドプリパラ』『キラッとプリ☆チャン』『ワッチャプリマジ!』のアイドルが大集合して繰り広げられたこの日のライブイベント。初登場の面々も交えて”特別な1日”を表現するコンセプチュアルなものとして形作られたものに。

  • 「Pretty Live! ~One for All !!!~」

今回は、林 鼓子(桃山みらい役)、厚木那奈美(青葉りんか役)、森嶋優花(紫藤める役)、徳井青空(黒川すず役)、佐々木李子(だいあ役)、指出毬亜(輝イブ役)、斎賀みつき(ソルル・紫京院ひびき役)、山村 響(ルルナ役)、渡部優衣(白玉みかん役)、真田アサミ(ガァルル役)、赤﨑千夏(ファルル役)、佐藤あずさ(緑風ふわり・ファララ・ア・ラーム役)、伊藤かな恵(赤井めが姉ぇ役)、大地 葉(虹色にの役)、山田唯菜(幸多みちる役)、朝日奈丸佳(華園しゅうか役)、山下誠一郎(夢川ショウゴ役)、小林竜之(三鷹アサヒ役)、土田玲央(高瀬コヨイ役)、河合健太郎(大江戸シンヤ役)、鵜澤正太郎(ウシミツ役)、飯田里穂(香田澄あまり役)、橘 龍丸(マリオ役)、廣瀬千夏(陽比野まつり役)、内田 彩(弥生ひな役)、相良茉優(甘瓜みるき役)、鈴木杏奈(心愛れもん役)、庄司宇芽香(皇あまね役)、藤寺美徳(御芽河あうる役)が出演し昼夜2回開催。本稿ではそのうち、昼の部の模様をお届けする。

心をワチャワチャさせる、プリマジスタのステージでスタートダッシュ!

開演を知らせるチャイムが鳴り響くと、まずは現在放送中の『ワッチャプリマジ!』のOPテーマを歌唱する鈴木杏奈が登場し、2nd OPテーマ「Chasing the dream」を歌唱。OP映像を背負って、冒頭から堂々と伸びやかな歌声を響かせていく。歌唱中には観客へと手を振りながら笑顔でステージ上を移動すると、観客もサビのコール部分ではペンライトを振ることで対応。笑顔と前向きな想いが交差する空間を作り上げて、見事にライブの幕開けを飾ってみせた。

続けてアイドルたちと出演者を紹介するOPムービーが流れると、カウントダウンに続いてまずは、『ワッチャプリマジ!』のアイドルたちからライブのステージへ。トップバッターを務めたのは、主人公・まつり(廣瀬)。披露した持ち歌「マジ・ワッチャパレード」は、スクリーンに背負ったまつりの映像と冬の合同ライブ以上のリンクを見せる。

楽曲に合わせて跳ねるような振付が多くキーも高いこの曲で、前回以上の笑顔を咲かせて見事にお祭りの幕開けを飾ると、後奏ではクラップで会場をひとつにまとめてみるき(相良)へバトンタッチ。甘々の歌声とパフォーマンスで「イワナイ」を届けて観客を魅了していく一方、Bメロラストのスピンやサビでのちょこちょこっとしたジャンプでの移動など、細部までぬかりなく質高く仕上げて来るところも含めて、たまらなくみるきのステージだったように思う。

さらに、今度はれもんとして登場した鈴木が、デジタルメタル「こんな世界に告ぐ」を披露。ダンスや歌声、観客の煽りまですべてが圧倒的に力強く質の高い、ステージ上では隙のないれもんならではのステージングをみせてくれた。

3曲終わったところで、幕開けを飾ったアイドル3人によるMCパート。そのなかでは「一人ひとりが音符になったようにひとつのライブを作り上げる」というライブコンセプトが説明され、改めてアイドルたちがおくる”特別な1日”が、ここから表現されていく。

メドレー形式でアイドルたちが作り上げた、夏の”特別な1日”

まず1日の始まり・日の出を表したのはソルル(斎賀)による「Despertar del SOL!」。ラテン調のナンバーにキュートな歌声を乗せつつ、間奏部分ではオレンジのペンライトに手を振り観客とエール交換を行なうと、そのままファララ(佐藤)の「サンシャイン・ベル」へ。甘さ成分MAXに歌いつつ、難易度の高いサビのステップも軽快にこなして元気いっぱいキラキラな1日の始まりを飾ってくれた。

それに続いたのはガァララ(真田)の「0-week-old」。サビを中心にボーカルドールとしてのしとやかなダンスも織り交ぜつつ、サビで力を込めて歌い上げるボーカルで精一杯さも表現してガァララらしさを詰め込むと、みかん(渡部)はのっけから底抜けに明るくキュートに「ピュアリ☆スマイリィ」を披露。またこの曲、彼女のパフォーマンスが映像効果にビタハマリ。特に1サビ終盤では、天使の羽根がみかんから生えたかのような位置にスクリーンに映し出されるなど、演出面でも観客を惹き込んでくれたように思う。

それに続いたのは、しゅうか(朝日奈)による、3年前の『プリパラ』ツアー以来となる「Step! Step! Step!」。彼女らしくダンサブルなアレンジのなされた『プリティーリズム』曲のカバーを、ステップも軽やかに歌声も力強く、堂々たるパフォーマンスをもって観客をきっちり魅了する。

それとはまた違う、観客と一緒に熱く盛り上がる時間を構築してくれたのが、にの(大地)。初披露となったサンバ調の「サマーナイトEvolution!」を元気いっぱいに届け、サビでは登場時の予告通りのタオル回しやジャンプも織り交ぜるなどしてとにかく楽しくはしゃぎ倒せる時間を作り上げると、みちる(山田)が夏の星空を連想させるナンバー「StarLight☆HeartBeat」を続けてみせる。特に合同ライブのソロ曲ではクールに魅せる曲を歌うことの多かった彼女は、今回キャッチーでポップなナンバーをキュートに初披露。これをみちるのあらたな面として感じ惹かれた観客も、少なくなかったはずだ。

さらに、セリフとともにすず(徳井)がステージに登場して、ラップ混じりのダンスナンバー「キューティー・ブレイキン」をスタイリッシュに魅せる。サビ明けでの、会場の観客に加え配信カメラも自然と意識するようなパフォーマンスも、さすがのひと言だ。ラストに「次はかわいくお願いします!」とバトンをつないだだいあ(佐々木)が歌ったのは、「フレンドパスワード」。ステップの麗しさや歌声の伸びやかさはそのままに、かわいげをほのかに濃くしたものとなっており、よりだいあらしさを増した進化した姿をみせてくれた。

さて、”特別な1日”もそろそろ終盤。イブ(指出)による「プラネタリウムの殻」が、星空の世界へといざなう。歌声に兼ね備えたしとやかさとかわいらしさや、細かいステップも乗りこなすテクニックを併せ持っていたのに加え、サビなどをしっかり歌い上げる力強さも兼ね備えて1曲を表現すると、ルルナ(山村)がジャジーな雰囲気の「Lustro della LUNA」を、ステージ脇の階段に座りながらしっとりと歌唱。終盤、メインステージへと降りてにこやかに手を振りながらステージを往復してソルルと対になる姿もみせつつ、歌い終わって微笑みとともに「おやすみ」とひと言告げ、”特別な1日”は幕を下ろしたのだった。