俳優の徳重聡、古川毅、女優の結城モエが、東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『僕の大好きな妻!』(毎週土曜23:40~)の見どころや共演者の印象を語った。
発達障害がある妻・ナナトエリ氏と夫・亀山聡氏の夫妻によるコミック『僕の妻は発達障害』を原作にしたドラマ『僕の大好きな妻!』。9日放送の第6話では、仕事をクビになった知花(百田夏菜子)が発達障害を抱えながらどう働くか、それに向き合うシングルマザーでアパレル店長の加賀貴子(雛形あきこ)、そして新作漫画が描けずに悩む悟(落合モトキ)が先輩・佐竹学(徳重聡)のアドバイスで動き出す……という第2章・お仕事編の「それぞれの人生の岐路」が描かれる。
萬坊漫画工房のアシスタント役としてドラマを盛り上げる3人の出演者、佐竹学役・徳重、荒川ゆみ役・結城、河口たかひろ役・古川のコメントは以下の通り。
■徳重聡(佐竹学 役)
――佐竹学はチーフアシスタントとして皆を引っ張る存在ですね。
そうですね。萬坊先生の下で20年、アシスタントとしてのキャリアが長く、皆から信頼される一方で、家庭では一家の大黒柱になれず、悩んでもいる。第6話ではそんな佐竹がある決断をするので、ぜひ注目してみてください。ドラマの中で佐竹の奥さんは登場しないのですが、彼の台詞を通して「こんな奥さんなんじゃないのかな?」とイメージしてもらえるよう演じています。監督から「このシーン、アドリブでつないでください」と言われたときは、ちょっと「尻に敷かれている感」を出してみました。
――漫画工房での撮影エピソードなど教えてください!
年齢的にもキャリア的にも、佐竹は萬坊先生と若手をつなぐような存在ですが、現場でもまさにそんな雰囲気。僕も、いろいろな面で両者をつなぐ潤滑油のような存在になれればと思っていました。また、苦労したのは漫画を描くシーンです。撮影前に描き方のレクチャーを受けたのですが、線画用のGペンで線をまっすぐ描くのが難しくて……。撮影で「カット!」といわれても、練習のためそのまま描き続けていました(笑)。
――視聴者へのメッセージをお願いします!
人は誰しも得手不得手があり、それを補い合いながら生きています。だから発達障害に関しても周囲がその特性を理解すれば、いい関係を築くことができるはず。今回、第1話の焼き肉パーティーのシーンで百田さんの衣装が汚れてしまい、撮影が一時中断するというハプニングがあったんですね。でも現場の雰囲気が悪くなるなんてことは全くなく、キャストもスタッフも「大丈夫、切り替えていこうよ!」って感じだったんです。あのとき、この現場なら発達障害という難しいテーマも明るく、きちんと伝えていけるだろうと確信しました。ドラマを見ながら、そんな空気感も感じてもらえるとうれしいですね。
■結城モエ(荒川ゆみ 役)
――歴女の漫画家アシスタント、荒川ゆみを演じてみての感想は?
ゆみはまっすぐな性格で、集中すると周りが見えなくなってしまう。でもその頑張りは誰かのためだったりもするので、暴走する様子もちょっと憎めないんです。そんなゆみは萬坊先生や佐竹さんを信頼しつつ、年下の河口君には上から目線で厳しいことを言ったりするキャラ。私も家庭では妹として育ってきて、年上の人に頼りがちな部分があるので、ちょっとゆみと似ているかもしれません。
今回は漫画家アシスタントという役ですが、私自身も漫画が大好き。「お薦めの作品は?」みたいな質問をよくされますが、好きすぎて一つに絞るなんてできません! 王道の『ONE PIECE』や『キングダム』はもちろん、『憂国のモリアーティ』のようなシリアスな作品や、『天使なんかじゃない』みたいな少女漫画も……。漫画オタクといってもいいくらい、ジャンルを問わず読んでいます。
――漫画工房での撮影の雰囲気はいかがでしたか?
工房での撮影シーンが多かったので、皆さんと仲良くさせていただきました。撮影の合間に徳重さんの「子煩悩で優しいパパ」の一面が垣間見えたり、落合さんと古川君はよく一緒にご飯を食べていて、その姿が兄弟のようで笑わせてくれたり。ちなみに古川君も漫画好き、特に『ONE PIECE』にハマっているみたいで、物真似とかやってくれるんですよ(笑)。それと百田さんは同い年ということもあっていろんな話ができて、緊張せずに撮影に臨むことができました。
――視聴者へのメッセージをお願いします!
このドラマの良さは、どこを切り取っても見た人の気持ちが温かくなる要素にあふれているところ。知花ちゃんと悟さんという夫婦の姿なんて、まさにそうですよね。同時に、漫画工房のメンバーにも注目してもらえたらと思います。みんな仕事やプライベートで悩みを抱えていたりするけれど、それが仲間の助けや何気ない一言でいい方向へと向かっていく。仕事仲間でありながら家族のようなアットホーム感もあるんですよね。そんな部分にも心の温まる要素が詰まっている作品になっていると思います。
■古川毅(河口たかひろ 役)
――漫画工房の最年少スタッフ、河口たかひろを演じた感想は?
「愛すべき後輩」というイメージを念頭に置いて演じています。河口たかひろはちょっと……、いやかなり空気を読むのが苦手で、「なんで今それを言うかな?」みたいなことの多いキャラ。演じていても、何となく中学や高校時代の自分を見ているような気になります。そんなこともあって、河口君には妙にシンパシーを感じてるんですよ。
この作品への参加が決まってから思い出したんですが、子供の頃に漫画家になりたいと思っていた時期がありました。昔から漫画が好きで、今も『ONE PIECE』で絶賛盛り上がり中です。でも一番影響を受けたのは『NARUTO -ナルト-』かな。子供の頃に読んでいたんですが、難しい言葉も覚えることができました。だから漫画を読むことは無駄じゃないと、世のお母さん方に伝えたいです。
――漫画工房での撮影の雰囲気はいかがでしたか?
漫画工房のキャストでは僕が一番年下になるんですが、本当に皆さんに助けてもらっています。佐竹さんのデカい安心感とか、悟さんのあったかい感じ、ゆみさんの姉御肌みたいな部分は、カメラが回っていないときもほぼ同じですね。それと漫画工房のセットには、美術さんの想いがこもっているんですよ。漫画の資料などの小道具一つとっても手作り感があって、撮影の合間に結構いじったりしていました。ちなみに僕の机の後ろに「馬の頭の着ぐるみ」が飾ってあるんですが、撮影中に何度も落ちてきて……。ドラマでも映ると思うので、ぜひ見てください。
――視聴者へのメッセージをお願いします!
とにかく知花ちゃんと悟さんの姿が魅力的なドラマです。二人は「前を向いて生きる」みたいな、簡単なようで実は難しいことにきちんと向き合っていて、その姿にほっこりもするし、ハッとさせられることもあります。そんな二人の周囲にいる僕たちも、その簡単なようで難しいメッセージを、どう色づけして届けられるだろうかということにこだわって演じてきました。画面を通して、この作品ならではの温かい空気感が伝わればいいなと思っています。