パイナップルを丸ごと購入したとき、芯を捨てていませんか? 固くて食べづらいパイナップルの芯を美味しく活用する方法が、Twitterで話題になっています。

「パイナップルの芯を使って"超美味しいトロピカルジュース"が作れる」というこのツイートには多くの反響が寄せられ、11万件以上のいいねを獲得(7月5日時点)。 投稿者である麦ライス@シェフ/料理家(@HG7654321)さんが「全人類にやってほしい」と太鼓判を押すレシピです。

これ、絶対美味しいやつだ……。

と思ったので、実際に作ってみることに。

「超美味しいトロピカルジュース」は、どのような味わいなのでしょうか? 今回の記事では、調理の一部始終や、市販のジュースと飲み比べた感想をお届けします。

捨てていた芯で 濃厚ジュースが出来上がる!?

今回のレシピで使う材料がこちら。

【材料】
・パイナップル…1個(芯)
・オレンジジュース…800ml

ちなみに麦ライスさん曰く「分量はとくに無いですが芯が多ければ多いほど美味しい」とのことですが、今回は過去のツイートを参考に、上記の分量で試してみます。

パイナップルは芯の部分を使用。切って芯を取り出しました。

あとは、オレンジジュースを計量して……、

鍋に入れて煮込みます!

沸騰してから、5分経った後の芯入りジュースがこちら。オレンジとパイナップルの甘い香りが周囲に漂っています。

何も加えていないオレンジジュースと並べると、芯を煮たジュースの方が色が濃いことが分かりました。何も加えていないオレンジジュースが左。右が芯を煮たジュースです。

麦ライスさんのおすすめは、芯を入れたまま一晩待つこと。しかし、煮た直後の味わいも知りたかったので、試しに飲んでみることに。

うん、すでに美味しい……。オレンジの酸味に紛れることなく、パイナップルのこってりした甘味が舌に伝わってきます。ひと口飲むと、すぐに華やかな香りを感じられました。

煮た直後でも美味しいパイナップルの芯ジュース。一晩置くと、どのような味に変化するのでしょうか?

……ということで、翌日の朝まで冷蔵庫で寝かせたジュース。いざ、いただきます!

おおっ、濃いっ……。オレンジの酸味が過ぎ去った後に、パイナップルの甘味が出現する二段構成。さっぱりとしたオレンジジュースに、パワフルな後味が加わっています。

幸せな気分をより盛り上げてくれるのが、後を引く甘い香り。ジュースを飲み終えた後も、パイナップルの力強い香りが感じられました。

一晩経過したジュースのほうが、煮た直後よりも万人受けしそうな味わいに。主張が激しかったパイナップルの果汁がオレンジジュースに溶け込み、まろやかに変化しています。

ただ、「パイナップルジュースとオレンジジュースを混ぜれば、芯で作ったジュースよりも簡単に美味しくなるのでは?」という疑問も。味にどのような違いがあるか調べるために、パイナップルジュースとオレンジジュースを1:1の割合で混ぜたものと比較してみました。

左側がパイナップルの芯で作ったジュース。市販のジュースを混ぜたものよりとろっとしていて、口の中で長い間やさしい味わいを楽しめます。

右側の市販のジュースを混ぜたものは、良く言えばさっぱり、悪く言えば薄い味わい。濃厚なパイナップルの芯ジュースを飲んだ後では、少し寂しい印象を受けました。

ちなみに、「パイナップルを丸々1個買っても食べきれない」と思った筆者は、実の部分は冷凍庫へ。 凍らせたパイナップルの実を、芯のジュースに入れたところ、素晴らしく美味しかったです……。

ジュースがより冷えて美味しくなるだけでなく、表面が溶け、半解凍になったパイナップルの実も最高…。シャリッとした氷菓のような食感と、さわやかな甘酸っぱさを楽しめました。

煮込まれて柔らかくなった芯も、美味しそうだったので食べてみることに。コリコリした歯ごたえと少しの渋みを有した、新感覚のスイーツへと進化を遂げていました。

総評すると、パイナップルの芯ジュースは、市販のジュースとは異なる「本気のパイナップル」を感じられる飲み物でした。

芯の部分を捨てていた方だけでなく、「パイナップルを丸々1個買ったことがない」という方にもおすすめしたいレシピです。

パイナップル好きの方も、そうでない方も、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?