JR東日本は、同社グループがめざすエネルギー戦略として、「エネルギービジョン 2027 ~つなぐ~」を策定したと発表した。エネルギー多様化の一環として、水素ハイブリッド電車の開発にも取り組むとしている。
「エネルギービジョン 2027 ~つなぐ~」は、「環境性(Environment)」「経済性(Economic efficiency)」「安定性(Energy security)」の「3E」を向上させるとともに、グループのエネルギーネットワークを活用し、地域社会の持続的発展に貢献することを目的としている。「つくる」「送る・ためる」「使う」のフェーズごとにおもな取組みを発表した。
「つくる」では、太陽光・風力・地熱といった再生可能エネルギー電源の開発を推進するとともに、自営電力である川崎火力発電所について、水素発電や二酸化炭素を分離・利用・貯蔵する「CCUS技術」による脱炭素化を図る。
「送る・ためる」では、列車や駅などへエネルギーを送る送電設備の検査にドローンを導入して検査品質向上を図るほか、超電導技術を応用した「超電導フライホイール蓄電システム」開発や超電導ケーブルの導入検討などにより、エネルギー損失の抑制を図る。
「使う」では、さまざまな環境保全技術を導入した駅「エコステ」の展開や駅電気設備の省エネ化を盛り込んだ。水素を活用したエネルギーの多様化にも取り組み、水素ハイブリッド電車の開発、水素ステーションの設置、燃料電池自動車(FCV)の導入などに取り組むとしている。