元スポーツジムのインストラクター経験のある筆者のもとに、編集部からある企画が届きました。それは、アスリート御用達のランニングシューズを履いて走ってみるというアクティブなもの。
インストラクター経験と言っても10年も前の話で、現在は自分のためにストレッチや筋トレをメインに行い、ランニングは体重を落としたい時や気分転換と2週間に1回程度……。ちゃんとラ走るのは高校生時代の部活ぶりの筆者が、本気のランニングシューズを履いて走ってみました。
1秒でも早いベストタイムを目指して走るランナー向けのモデル
筆者のもとに届いたのは、7月1日に一般発売になったアディダス ジャパンの「ADIZERO ADIOS PRO3(アディゼロ アディオス プロ 3)」(2万6,400円)。アスリートの世界記録更新を支えるアディゼロシリーズの最新モデルです。
ADIZERO ADIOS PRO3は、前モデルの特徴である反発推進力に加え、ミッドソール材の硬度をやや柔らかく改良することで、よりクッション性や疲れにくさを感じられる仕様へとアップデート。最大の特徴は、5 本指骨状カーボンバーのエナジーロッドがフルレングスで施されたこと。
着地から蹴り出しまでをよりスムーズに促しながら反発推進力を得ることが可能になったといいます。
ランニングシューズはクッション性があり、足にあってればいいやと思っていた筆者には、こんなにもレイヤリングされた構造になっていることは衝撃でした
実際にシューズを手に取ってみて驚いたのが軽さで、見た目は「ザ・厚底」でソールに独特な構造が施され、重たい印象とは異なりわずか215gしかないのだとか。
また、アッパー部分は薄手かつ軽量なメッシュ素材が使用され、通気性も抜群で足にしっかりとフィットしそうです。
新記録や自己ベストを目指すランナーに捧げる一足という、本気のランニングシューズを素人ランナーが使いこなせる自信は皆無ですが、実際にそのクオリティを試してみました。
クッション性とバネのような反発力がすごい!
実際に履いてみると、程よく柔らかいアッパー部分がしっかりとフィットし、ソールにはバネでも入っているのかと思うほどのしなやかな反発力がありました。その場に立っているだけでも、あまりのクッション性の良さにバランスをとることで一苦労です。
試しにその場で足踏みをしてみると、足の指一本一本の力が前に進むエネルギーになっているような感覚で、推進力の強さを感じることができます。その素晴らしすぎるクオリティーの高さに、すぐに素人には勿体無いハイスペックなシューズなのだと悟りながらも、レベルアップした走りができるのではないかと、淡い期待を抱きながら実際に走ってみました。
一歩の大きさから変わる!? 今までにない反発力を体感
シューズの感覚に少し慣れてきたところで実際に走ってみると、弾みながらいつもよりも大きく前へ前へと進んでいきます。こんなに足が速かったかと疑うようなスピードになり、足への負担が心配になりましたが、着地した時の衝撃も少なく、まるで重力が変わったかのような軽さです。
タイムを狙うランナー向けと、素人ランナーには贅沢すぎると分かっていながらも、疲れを感じにくいクッション性と反発力のあるシューズのクオリティに思わず笑顔で走り続けてしまいました。
今の素人レベルではシューズの特性を最大限に活かせなかったですが、自己ベストの更新を目指すような上級者になった時に、走りをしっかりとサポートしてくれるパートナーになると思います。ランニングを日課にしている人やベストタイムを狙うランナーは、そのシューズの特性を体感してみてはいかがでしょうか?