JR東日本は5日、新幹線高架橋上のコンクリート製電柱の地震対策のスピードアップを図るため製造していた電柱建替用車両が完成したと発表した。

  • 電柱建替用車両。左から「電柱用高所作業車」「装柱作業車」「電柱建植車」「電柱運搬車」(提供 : JR東日本)

JR東日本はこれまで、電柱の地震対策として下部補強と上部補強を進めてきたが、今後は完成した電柱建替用車両を活用し、新幹線高架橋上のコンクリート製電柱を鋼管柱に建て替える地震対策もあわせて進めていくという。

電柱建替用車両は、バケットを使って電線や電車線金具類の取付け・取外し作業を行う「電柱用高所作業車」、電柱に設備されているトロリ線等を支持している金具を仮受する「装柱作業車」、クレーンを用いてコンクリート製電柱を引き抜き、鋼管柱を建植する「電柱建植車」、新設する鋼管柱と撤去したコンクリート製電柱を運搬する「電柱運搬車」の4両で編成されている。

  • 電柱建替用車両における作業の流れ(提供 : JR東日本)

電柱建替え工事を行う場合、高架下にクレーン車を設置して電柱を建て替えていたため、手続きや作業準備に時間を要していた。電柱建替用車両を活用することで、高架下の条件等にかかわらず電柱を建て替える工事が可能となり、電柱地震対策のスピードアップにつなげるとのこと。電柱建替用車両は今後、3編成を増やす予定としている。