夏になり、紫外線が強くなってきましたね。紫外線対策として、そろそろ本格的に日焼け止めを塗らなければと思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで悩みがちなのが、去年開けて余ってしまった日焼け止めを使うかどうか。開封して1年経った日焼け止めを使うのは問題ないのでしょうか。
今回は、日焼け止めの使用期限について解説します。開封時と未開封時で使用期限は大きく変わるので、要チェックです。
日焼け止めに使用期限はいつまで? 去年の日焼け止めは使って平気?
去年の夏に使っていた日焼け止め。余ってしまったものを今年も使うか、処分して新しいものを買った方がいいのか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
ここからは、日焼け止めの使用期限についてご紹介します。
未開封の場合の使用(消費)期限
医薬品医療機器等法では、製造から3年以内に品質が変質する恐れのあるものを除き、使用期限の表示は行わなくてもよいことになっています。しかし、この3年というのはあくまで正しく保管されていた場合の話で、直射日光が当たる場所や温度変化が激しい場所で保管すると品質が著しく低下する可能性もあります。
日焼け止めの使用期限を知らずに使用すると、思わぬ肌トラブルを招くことも。未開封のものは直射日光の当たらない涼しい場所に保管し、3年以内に使い切りましょう。容器やパッケージに製造年月日や使用期限が表示されている商品もあるので、使う前に一度確認するのがおすすめです。
開封済み(開封後)の場合の使用(消費)期限
去年使っていて余った日焼け止めを、もったいないからとそのまま使う人は意外と多いですよね。しかし、一度開けたものは、保管状況にもよりますが、半年~1年のうちに使い切った方がよいです。2,3年前に開封した日焼け止めは使用せず、新しいものを購入しましょう。
車の中やビーチなど温度変化が激しい場所や、高温の場所に置かれることが多い日焼け止めは、ほかの化粧品と比べて劣化が進みやすいと考えられます。加えて、開封後の化粧品は、雑菌が繁殖しやすくなったり酸化が進んだりするため、1シーズンごとに使い切るか余ってしまったものは処分をして、去年のものは使用しないのが無難です。
使用期限切れのものを使わないよう、開封日を容器に書き込んでおくとよいでしょう。
日焼け止めの使用期限はどこに記載されてるの? 記載箇所がない場合は?
使用期限が記載されている日焼け止めは、あまり多くないようです。
どこにも使用期限が記載されていない場合は、製造年月日や製造番号を確認しましょう。未開封の場合は、製造年月日から3年以内かどうかをチェック。
記載場所は容器だったり包装パッケージだったりしますので、使用している日焼け止めをよく確認してください。商品によっては、見つけづらい底面に製造年月日が記されているものもあります。
どこに記載されているのか迷った場合は、まず容器の底や裏に数字が書かれているかチェックしてください。容器に記載がない場合は、箱などの外装に書かれていないかどうかも確認しておきましょう。
使用期限や製造年月日がどこにも記載されていない場合は、メーカーのお客様センターに問い合わせをして、印字されている製造番号(ロット番号)を伝えれば、調べてもらうこともできます。
日焼け止めが劣化しているかどうかの見分け方は?
日焼け止めが劣化しているかどうか見分けるために、チェックしたいポイントは3点あります。
1点目が、「分離していないか」。振って使う2層のタイプではなくそのまま使えるはずのジェルタイプやクリームタイプの日焼け止めが、分離していたり水っぽかったりする場合は使わない方が無難です。
2点目が、「変色していないか」。日焼け止めは酸化が進むと色が変わることもあります。開封時と比べて変色していたら、劣化している可能性があるので処分して新調するのがベストです。
3点目がにおいです。見た目に変化がなくてもにおいに違和感を抱いた場合は、使用を中止し処分しましょう。
これらの3つを確認しても不安なときは、使用を控える方が無難です。
タイプ別の日焼け止めの使用(消費)期限
日焼け止めはジェルタイプやクリームタイプ、スプレータイプなど、種類によっても使用期限はさまざまです。
ここからは、タイプ別の使用期限についてご紹介します。
劣化が早いタイプの日焼け止めとは
ジェルタイプやクリームタイプ、乳液タイプなどの使用期限は、前述の通り未開封なら3年、開封済みなら半年~1年が目安です。
頭皮や髪、首の後ろなど塗りにくいところも簡単にケアできるスプレータイプは、未開封でも開封済みでも使用期限は3年。容器の気密性が高く、空気に触れないため保存期間が長くなります。
防腐剤や殺菌剤無添加のオーガニックタイプは、添加物が控えめな分、あまり長持ちしません。未開封であれば1年、開封済みであれば3~6か月を目安に使い切りましょう。
使用(消費)期限切れの日焼け止めを使うとどうなるの? 日焼け防止の効果はある?
使用期限が切れている日焼け止めは、防腐剤や殺菌剤の効果が薄れ、劣化している可能性があります。そのため、雑菌が繁殖していたり酸化が進んだりしているかもしれません。よって、かぶれや炎症といった肌トラブルを引き起こす恐れがあります。
古い日焼け止めを使って、にきびやかゆみ、赤みといった肌トラブルが生じた場合は、すぐに使用を中止しましょう。使用をやめても肌トラブルが治らない場合は、皮膚科を受診するのがおすすめです。
また、化学物質の品質は徐々に劣化していくので、充分な日焼け防止効果が得られなくなってしまうことも。古い日焼け止めで肌トラブルが起こらなかった場合も、確実に日焼け防止の効果を発揮する新しい日焼け止めを使用するのがベストです。
日焼け止めの正しい保管方法
ここからは、日焼け止めの正しい保管方法についてみていきましょう。
直射日光が当たらない涼しい場所で保管する
直射日光が当たらない涼しい場所で保管しましょう。日焼け止めを保管する場合も、温度変化の少ない場所がおすすめです。中身の劣化や酸化を防ぐためにも、直射日光が当たらない棚やボックスの中などに入れておくといいでしょう。
一方で、直射日光が当たらない涼しい場所だからといって、冷蔵庫で日焼け止めなどの化粧品を保管するのは推奨されていません。冷蔵庫から出し入れするたびに温度変化が起きるため、成分が分離するなどの劣化を早めてしまう恐れがあります。
なるべく早く使い切る
開封した日焼け止めは、なるべく早く使い切るようにしましょう。
UVカット効果を発揮するのに重要なのは、塗る量です。もったいないからといって塗る量をケチってしまうと、色ムラになってしまい充分な効果を発揮できません。UVカット効果を充分に発揮するためにも、メーカー規定の量を使うようにしましょう。
また、紫外線は夏だけでなく一年中降り注いでいるので、手の甲や首など露出している部分は季節に関係なく日焼け止めを塗るようにし、来年に持ち越さないよう早めに使い切るのがおすすめです。
キャップをしっかり閉める
忙しい朝は、日焼け止めのキャップを開けたまま出かけてしまうこともあるでしょう。キャップを開けっぱなしにしていると、成分が空気に触れて酸化してしまったり、雑菌や微生物が混入して品質低下や腐敗の原因になってしまったりする場合があります。
品質が低下している日焼け止めを使うと、かゆみや赤み、吹き出物などの肌トラブルを引き起こす危険性も。そのため使い終わった後はしっかりとキャップを閉め、容器のフチについている日焼け止めをふき取りましょう。
キャップを閉め忘れてしまう方や、毎回ふき取るのが面倒な方は、ポンプタイプの日焼け止めを選ぶのもおすすめです。
使用(消費)期限切れの日焼け止めの使い道
「使用期限切れの日焼け止めだとしても、捨ててしまうのはもったいない」と思っている方も多いと思います。そこでここでは、使用期限切れの日焼け止めの使い道をいくつかご紹介します。
ハサミのべた付きオフ
何度も使用しているハサミは、刀の部分がベタベタしてしまい切れ味が落ちてきますよね。ハサミの刀のべた付きオフに活躍してくれるのが、使用期限切れの日焼け止め。
ハサミの刀に使用期限切れの日焼け止めを塗布し、数回ハサミを開いたり閉じたりします。その後ティッシュで日焼け止めをふき取ると、べた付きをオフできて切れ味がよくなりますよ。
シルバー磨き
徐々に黒ずんで輝きを失っていくシルバーは、定期的に磨くことが大切ですよね。専用クリーナーを使用して磨くのがベストですが、クリーナーがない場合は使用期限切れの日焼け止めでも代用できます。
ティッシュやクロスに使用期限切れの日焼け止めを出してシルバーを磨き、水洗いをして乾かせば、汚れや黒ずみが落ちてピカピカに。
シール剥がし
デスクや壁などについてしまったシールを剝がすのにも、使用期限切れの日焼け止めが活躍してくれます。
剥がしたいシールの上に日焼け止めを塗りこみ、ティッシュを上に重ねてしばらく放置します。その後タオルでふき取れば、シールを簡単に剝がすことができますよ。
ただし、日焼け止めの色がデスクや壁に移らないよう注意してくださいね。
日焼け止めの使用(消費)期限を守って紫外線対策をしよう
使用期限が切れた日焼け止めを使用すると肌トラブルの原因になってしまいます。未開封なら3年、開封済みなら半年~1年を目安に使い切るのがおすすめです。
日焼け止めの使用期限や正しい保管方法を守って、今年の夏は効果的に紫外線をカットしましょう。