KDDIは、auの携帯電話サービスを利用しづらい状況が7月2日未明から長時間継続している問題について、西日本では午前11時を目標に、復旧作業に取り組んでいると発表。東日本では午前9時30分を目標としていたが変更が生じる模様で、見込み時間は別途アナウンスする。
今回の大規模通信障害の影響範囲は、auやUQ mobileの携帯電話、povo、au回線を利用しているMVNOなどの事業者の音声通信サービス、ホームプラス電話、ホーム電話、auフェムトセル、SMS送受信。KDDIでは「全国的にデータ通信を中心として徐々に回復してきている」とアナウンスしており、8時時点での回復率は西日本、東日本共に70%程度。
なお、西日本に含まれるのは、富山県、石川県、福井県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県の各府県。
この大規模通信障害の事の発端は、7月2日1時35分頃に発生した設備障害で、これによってVoLTE(音声通話)交換機でトラヒックの輻輳(ふくそう、通信網内で“渋滞”が起きていることを表す用語)が発生。輻輳を軽減するために流量規制などの対処を講じたため、全国で個人・法人ユーザーの音声通話およびデータ通信が利用しづらい状況が発生しているという。なお、au公式Twitterによると、緊急地震速報の受信には影響はないとのこと。
ただし、今回の障害によって緊急電話は利用しづらい状況にあるため、緊急時は他社の携帯電話や、固定電話、公衆電話などを使うよう呼びかけている。また、通信障害に伴い、現在KDDIお客さまセンターをはじめ各問合せ窓口は非常に混雑しているとのこと。
なお、KDDIは毎月3日/13日/23日に特典サービスやクーポンなどを提供している「三太郎の日」について、7月3日は取り止めると発表。後日改めて開催する予定で、日程については別途Webサイトなどで案内するという。
【7月3日11時45分追記】
KDDIによると、西日本エリアは7月3日11時ごろに復旧作業終了。 東日本エリアは同日17時30分ごろの復旧作業終了を予定している。ネットワーク試験の検証のうえで、本格再開時間を決定するという。
KDDIは同日11時から記者説明会を開催中。同社の髙橋誠社長と、取締役執行役員専務 技術統括本部長の吉村和幸氏が登壇し、今回の障害の原因と対応について説明している。詳細は追ってレポート記事をお届けする予定だ。