第72回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した映画『バクラウ 地図から消された村』(19)が、映像配信サービスdTVで配信スタートした。
物語の舞台は、ブラジルの架空の村“バクラウ”。水利権をめぐる争い、政治の腐敗、貧困、格差の問題など現代社会の風刺を交えながら、物語の中盤までは田舎の村で暮らす人々の静かでリアルな情景が描かれる。しかし、UFOらしき飛行物体が現れ、給水車が銃撃されてからは状況が一変。別の物語のように凄惨で緊迫したバイオレンスな世界に突入していく。
ブラジルの新鋭クレベール・メンドンサ・フィリオ監督が手掛けた本作は、2019年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門で審査員賞を受賞し、ブラジルに初めての栄冠をもたらした。また、バラク・オバマ第44代アメリカ大統領がベストムービーの1つとして本作を挙げるなど、多くの観客や批評家から高い評価を得ている。