ネスレ日本(以下、ネスレ)と東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)は6月30日より、JR大宮駅構内の「Eki Tabi MARKET」において、ワークブース「STATION BOOTH supported by ネスカフェ 睡眠カフェ」(以下、ネスカフェブース)の提供を開始した。
ネスカフェブースは、通常2名用として提供しているSTATION BOOTHにリクライニング機能付きのレザーシートとネスカフェ ドルチェグストを備えて1名用のブースとして提供する。これには、ネスカフェのコーヒーでビジネスパーソンのリラックスを支援する狙いがあるという。
同サービスの提供期間は6月30日から年内いっぱいを予定している。全日10時から20時45分まで営業し、STATION WORKの個人会員および法人会員はWebサイトから15分単位で予約可能。決済はクレジットカードから行う。また、非会員はブースが空いている時間に限り60分間を上限に使用可能で、交通系ICカードや電子マネーでの決済が必要。利用料金は15分あたり330円。
ネスレによると、同サービスは睡眠カフェとの名が付くものの基本的に「働くこと」のために提供しており、仮眠および睡眠は推奨していないという。あくまで、ネスレの「睡眠カフェ」ブランドが提供するワークスペースとのことだ。仕事の合間に上手にコーヒーを取り入れることで、効率的な作業を支援する。
コーヒーに含まれるカフェインは、吸収後約30分程度で覚醒効果を発揮すると言われている。短い休憩の前にコーヒーを飲むことでちょうど落ち着いた頃にシャキッとでき、その後のパフォーマンスの向上も見込める。一息つくための場として、同サービスを利用したい。
ブース内に設置しているのは、ネスレとアクアクララが共同開発した「AQUA WITH/ネスカフェ ドルチェ グスト ジェニオ アイ」だ。ウォーターサーバーとカプセル式のコーヒーメーカーが一体となっており、温水、冷水、コーヒーを自由に飲める。従来の1名用のSTATION BOOTHの利用料金が15分あたり275円であることを考えると、ネスカフェブースを15分あたり330円で利用できるのはそれほど割高感もないだろう。
ネスレは社会的な問題となっている日本人の睡眠不足に注目して、コーヒーの飲み分けを通じて新しい睡眠スタイルを提案する体験型カフェ「ネスカフェ 睡眠カフェ」を展開している。大井町(東京都品川区)にて常設店舗を手掛けた例があるほか、現在では良質な睡眠のために必要な情報を学べる情報拠点として「ネスカフェ 睡眠カフェ in 原宿」を運営している。
ネスカフェブース内には、ネスレが提唱する、コーヒーを取り入れることで仕事のパフォーマンス向上を狙う「コーヒーナップ」を案内するポップを掲出している。同社は今回の取り組みを通じて、カフェインと良質な睡眠についての広い情報発信を目指す。
両社はネスカフェブースの提供を実証実験と位置付けており、利用者の声などを収集しながら今後のサービス展開の方向性を模索するようだ。大宮駅に限らず、多くの駅で同様のサービスが利用できるようになれば嬉しい。