SNS広告は若年層にアプローチできる、ターゲティングがしやすい、コストを抑えやすいといったメリットがあります。その一方でどう運用していけば良いのだろう? と不安に思う方もいるかもしれません。この記事ではSNS広告を運用する方法、運用における重要なポイントについて解説します。

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運用方法の前にSNSの特徴についておさらい

運用方法の話に入る前に、各SNSの特徴について簡単におさらいしておきましょう。

Twitter

Twitterは短文でコミュニケーションをするSNSです。最大の特徴はリツイート機能による拡散効果の高さです。

国内ではアクティブユーザー数が約4,500万人と、LINEに次いで多くなっています。年齢層は20代が多いものの、10代~50代まで幅広いです。

Twittterの広告フォーマットとしては、タイムラインに表示してリーチやエンゲージを増加させるプロモツイート、おすすめユーザーセクションや検索結果に表示してフォローを促進させるプロモアカウント、トレンドリストの上部に24時間表示させてインパクトや話題性を狙うトレンドテイクオーバー(旧プロモトレンド)などがあります。

Instagram

Instagramは画像や映像による視覚的な効果が大きいSNSです。自社製品やサービスを視覚的にアピールする媒体として適しています。

国内のアクティブユーザー数は約3,300万人(2019年6月時点)で、20代~30代が多く、性別に関してはやや女性が多い傾向です。

Instagram広告には、ストーリーズ広告、写真広告、動画広告、カルーセル広告、コレクション広告、発見タブ広告といったフォーマットがあります。

Facebook

Facebookの最大の特徴は実名制であることです。登録情報の精度が高いため、ターゲティングもより正確になるメリットがあります。国内のアクティブユーザー数は約2,600万人(2019年7月時点)で、30代以降が多く10代はやや少なめです。

Facebook広告の種類として、リンク広告、写真広告、動画広告、カルーセル広告、スライドショー広告などがあります。

LINE

国内のアクティブユーザー数が9,000万人以上(2022年3月時点)と、インフラに近い存在となったLINE。メールの代わりに利用しているユーザーも多く見られます。

年代・性別の偏りがなく、老若男女問わず利用されるSNSです。LINEはコミュニケーションツールだけでなく、ポイントや証券などさまざまなサービスが付帯しているのも特徴です。

LINE広告のフォーマットとして、横長のCard、正方形のSquare、動画専用のVertical、カルーセル、画像+テキストがあります。CardとSquareは静止画・動画ともに利用できるフォーマットで、幅広い配信面に利用可能です。

SNS広告を運用する方法

SNS広告を運用するには、自社で運用する方法、代行業者に依頼する方法の2つがあります。

自社で運用する

最も費用を抑えられるのは、自社でSNS広告を運用することです。具体的には広告の企画、動画や画像の作成、配信、結果の検証などの工程があります。

SNS広告運用のノウハウを自社内に蓄積できるのもメリットです。ただしまったく何も知識がないと非効率なので、広告運用の経験のある人材をアサインするのが望ましいでしょう。SNSの広告費自体が表示やクリックなどにより数十円~数百円と安価のため、広告費実費として月3万円くらいからと、担当者の人件費で始めることができます。

運用代行会社に依頼する

自社ではなく、SNS広告の運用を代行する企業に依頼する方法もあります。自社にSNS広告運用の知識・経験がなくても、最初からスペシャリストに依頼することで、早めに成果を出すことも可能です。

SNS広告運用に関する業務をほぼすべて依頼することで、それ以外の業務に集中できるメリットも。ただし任せる業務が多くなるほど料金は高くなり、毎月50万円以上かかることもあるため、予算に余裕のある場合におすすめです。

SNS広告を運用するポイント

SNS広告の運用に関して重要なポイントをおさえておきましょう。

ターゲット・目標を明確に定める

マーケティングでは誰を顧客にするかのターゲティングが重要で、SNS広告でも同様です。どのような顧客に広告を届けるのか、年代・趣味嗜好などの特徴を明確にしましょう。

目的に合った媒体を選ぶ

ターゲットやマーケティング目標を決めたら、それにふさわしいSNSを選びましょう。ターゲットがよく利用する媒体を選ぶのが基本です。

たとえば20代向けに新しいファッションを提案するならInstagram、10代向けにお菓子の新しい食べ方を広めるならTikTokの利用が考えられます。

ユーザーの共感を呼ぶ内容にする

SNS広告はユーザーの興味関心を引いて、情報を拡散させていくことができます。多く拡散させるにはターゲットが親しみを持ちやすい内容、共感しやすい内容にすることが重要です。

炎上に注意する

SNSにおける最大の注意点が炎上です。SNSでは企業の公式アカウントでもカジュアルな表現を使いやすく、親しみを持ってもらいやすい一方で、気を抜くと配慮に欠けた情報発信となり結果的に炎上してしまう恐れがあります。

くだけた表現を使いながらも、炎上のリスクがないかどうか、発信する前に複数のメンバーでチェックしましょう。SNSを利用する若年層は特に、性別・年代・趣味嗜好などに関する決めつけに反感を持ちやすいので注意が必要です。

効果測定をしてPDCAを回す

広告は出稿すればそれで完了というわけではありません。WEB上の数値から効果検証をして、次につなげましょう。具体的には以下のような項目です。

・インプレッション数(広告の表示回数)
・インプレッション単価:広告表示1,000回あたりの単価
・フリークエンシー:ターゲットユーザーにおける広告表示回数
・リツイート数・いいね数
・再生回数(動画の場合)

Webサイトへの誘導が目的の場合、サイトへのアクセス数やコンバージョン数などもチェックすることになります。

運用方法をマニュアル化する

PDCAを迅速に回していくためには、効率的に運用する必要があります。自社に知見が蓄積してきたら、誰でもある程度の運用が行えるように、運用方法をマニュアルで残しましょう。

マニュアルを残すことにより、担当者によるブレの減少、表現の統一、炎上対策などにつながります。

SNS広告運用を代行会社に依頼する方法について

SNS広告を自社で運用するのが難しい場合、代行会社に依頼する方法もあります。

SNS広告運用を代行してもらうメリット

SNS広告はアップデートが非常に多く、業界経験者でないと情報に追いつくのが困難かもしれません。代行会社はSNS広告の最新情報に常に触れているため、知見も最新の状態にアップデートされています。

SNS広告を出稿するにも、画像や動画の制作が必須で、サイズやパターンを複数作成しなくてはなりません。代理店によってはこれらクリエイティブ作成も請け負っているため、自社スタッフの労力を温存することができます。

SNS広告運用代行の費用相場

運用代行の費用は、代行業務の数や種類によって大きく異なります。費用相場としては、記事の作成・投稿の代行程度であれば月額10万円以下、コメント対応やアクセス解析を含めると月額20万円~30万円、総合サポートを受けるなら50万円以上となります。また、初期費用に広告出稿金額の10~20%を加算した運用費で受託する会社もあります。

主なSNSについて、SNS広告の特長と運用の方法やポイントを紹介しました。広告費のほか、社内で実施するか運用代行に依頼するかによって運用費用は変わってくるので、それぞれのメリットを理解したうえで決定するようにしましょう。