ホンダは新型「シビック」のハイブリッド車(HV)を発売する。2.0L直噴エンジンに2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」を組み合わせた1台で、発売日は2022年7月1日。価格は394.02万円、月間販売目標は300台とする。今年で50周年のシビックは世界累計販売が2,700万台に達する人気車種。

  • ホンダ「シビックe:HEV」

    ホンダ「シビックe:HEV」がいよいよ発売に

国内ホンダ初採用の新ドライブモードを採用

シビックe:HEVは新開発の2.0L直噴エンジンと進化したハイブリッドユニットを組み合わせた「スポーツe:HEV」を搭載するモデルだ。

エンジンには熱効率に優れたアトキンソンサイクルに加え、燃料をシリンダー内に直接噴射する直噴システムを新たに採用。燃料を無駄なく燃焼させることで、従来のe:HEV用2.0Lエンジンに対し高トルク化とエンジンモードでの走行可能領域の拡大を実現している。これにより低回転から高回転まで幅広い領域でエミッション(燃焼ガス中の有害物質)を抑制し、燃費や排出ガスクリーン性能、静粛性を向上させるとともに、ドライバーの操作にリニアに応える爽快な加速を獲得した。

  • ホンダ「シビックe:HEV」
  • ホンダ「シビックe:HEV」
  • 発売前にクローズドコースで試乗した「シビック e:HEV」

PCU(パワーコントロールユニット)は軽量化と高出力化を行い力強い駆動に。IPU(インテリジェントパワーユニット)は内蔵するリチウムイオンバッテリーに低全高の新しいセルを採用、バッテリーモジュールの重量あたりエネルギー密度をさらに高め、パッケージ効率を向上させた。また、電動車開発で培ったノウハウをいかし、バッテリーの耐用年数を考慮しつつ使用領域を拡大。これにより、さまざまな場面でトルクのある加速を実現できたという。

重量物であるIPUの配置を工夫し、車体の低重心化とボディの高剛性化を図った。ダンパーの専用設定やバネ下重量比率の低減により、一体感のあるハンドリングや挙動にぶれのない安定感のある走りを目指した。

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    IPUはリアシート下に配置し、シビックならではの高い居住性と荷室容量を確保。エクステリアデザインではフロントアッパーグリルとドアガラスまわりのサッシュのグロスブラック化に加え、ドアミラーもブラックにすることで上質で爽快な走りを表現

e:HEV専用の10.2インチデジタルグラフィックメーターには、加減速をわかりやすく表現するためパワーメーターを採用。パワー(加速)については指針で表示し、百分率の目盛りを設けることでタコメーターのようなわかりやすさを追求した。チャージ(減速)についてはバーで表現する。減速セレクター使用時はバーの色を変更するとともに、減速セレクターのポジションを表示し、選択中の減速度を把握しやすくしている。

ドライブモードにはパワートレインやステアリング、メーターを個別に設定できる「INDIVIDUAL」(インディビジュアル)モードを国内のホンダ車として初採用。好みにあったセッティングが楽しめそうだ。

先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」(ホンダ センシング)は標準装備。広い範囲と高い精度で対象物を検知するフロントワイドビューカメラ、ガラスや外壁などの非金属も高い精度で検知する前後ソナーセンサーを採用した。