女優の雛形あきこが、東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『僕の大好きな妻!』(毎週土曜23:40~※7月2日は23:50~)の見どころや共演者の印象を語った。
発達障害がある妻・ナナトエリ氏と夫・亀山聡氏の夫妻によるコミック『僕の妻は発達障害』を原作にしたドラマ『僕の大好きな妻!』。SNSでも「毎回考えさせられる」と話題の同作だが、このたび出版社の垣根を越えたノベライズ化(扶桑社)が決定した。原作(新潮社)のあるドラマとしては異例のことだが、物語の内容に感銘を受けた扶桑社サイドがドラマチームに打診し、原作サイドが快諾。ドラマ脚本をベースにしたノベライズは、最終回直前の7月下旬に発売される予定だ。
第2章の幕開けとなる第5話では、知花(百田夏菜子)がアパレルの仕事を再開。そこで青木由(中村加弥乃)や山田早紀(真凛)ら新たな登場人物たちと出会い、現代社会の “生きづらさ”が浮き彫りになっていく。そんな後半戦では雛形演じる、知花の勤務先のアパレルショップ店長でシングルマザーの加賀貴子がキーパーソンとなる。常にクールな物腰で店員から「鉄の女」と恐れられている貴子だが、実は仕事に子育てにと悩みは尽きない。貴子と出会うことで、知花の運命も大きく動き始めていく。
雛形のコメントは以下の通り。
――雛形さんが演じる加賀貴子について教えてください!
貴子はアパレルショップの店長で、知花ちゃんが発達障害だと分かった後にまた社会に出て働き出す、一歩踏み出すところで出会う人なんですね。そういう意味で、知花ちゃんの人生にも大きく関わってくる役です。一方で貴子自身も仕事ではスタッフをまとめる店長という立場で、また家庭では中学生の息子を持つシングルマザーということで、常に気を張って生きている。そんな彼女もまた、この出会いを通して影響を受けるのではないかと思います。
――貴子役を演じて、大変な点は?
貴子はクールに振る舞っているけれど、ショップスタッフに言われたことについて気を揉んだり、息子との関係でも悩んだりしている役です。ただ、スタッフにも「鉄の女」と影で言われているように、あまり感情を表に出さないタイプ。私も感情の起伏を抑えて演じていますが、ドラマですから心の奥底にあるものを、観ている方に伝えていかなければいけない。そこがなかなか難しいですね。
――主演の百田夏菜子さんの印象は?
今回のドラマが初めての共演になるのですが、とてもかわいらしい方だなと。ただ、一緒に撮影をしていても、常に一生懸命な感じがこちらにも伝わってくるんですね。だから私も心配になったり、「助けてあげたい!」って気持ちになってしまうんですけれど、どうもそれが演技にも出てしまうみたいで……。本来の貴子はクールな役なので、「ちょっと(知花に)優しすぎです」って注意されたこともありましたね(笑)。
――実生活では夫婦仲の良さで知られる雛形さんですが、知花と悟に「夫婦円満のコツ」をアドバイスするとしたら?
えっ!? 何だろう……。でも、我慢しすぎないことが大事だと思います。相手を思いやることはとても大事。とはいえ、そのために我慢しすぎると、その我慢が「相手のせい」みたいになってしまいますよね。だからそんなときは「何で分かってくれないんだろう」ではなく、「どうしたら分かってくれるのかな」という方向に気持ちを切り替えるといいのでは? お互いの間に何か不満や意見の相違があるのなら、その場でぶつけてしまうのが一番いいのかもしれないですね。
――忙しい日常を過ごす貴子ですが、雛形さん自身のリラックス方法は?
家族との時間、でしょうか。一緒に食事を楽しむといった、ありきたりなことが、一番安らげるんじゃないかと思います。私が仕事で本当に忙しいときは、家族が食事の用意を全部して待っていてくれたりして、本当に助けられています。ドラマの中で貴子の子供はまだ中学生ですが、実生活では娘も既に成人なので自分のことは自分でやってくれますし、時にはお風呂の準備をして待っていてくれたことも。日常のそんなことが、私の癒やしになっていますね。
――今後の見どころをお願いします!
ドラマの中で貴子とのパートは、知花ちゃんが社会との接点を作っていく部分。彼女は自分を受け入れてくれる職場がなかなか見つからず、転職を繰り返してきたという設定ですが、雇う側の会社としても難しいところですよね……。ただ、そこで知花がどう考え、貴子がどう知花を受け入れるのか。お互いが納得できる着地点を探していく過程が、このドラマの今後の見どころの一つだと思います。