感染者数が減少しているとはいえ、出口が見えてこない新型コロナウイルス感染。ワクチン接種や対策がわかってきたので、3年前よりは自由に外出ができるようになり、自治体も割引やクーポンを発行するなどして、経済をまわそうという努力が見えます。

経済状況に直結するのが、毎月の給料とボーナスの支給額。会社勤めの人たちはそろそろ、ボーナスが支給されたのではないでしょうか。実際に支給されたのか、金額の増減、その理由について、マイナビ会員にアンケート調査を行いました。

Q.お勤めの会社にて、2022年の夏季ボーナスは支給されましたか?もしくは支給される予定ですか?

支給された(支給される予定)……75.4%
支給されなかった(支給される予定はない)……13.8%
元からない(年棒制など)……10.8%

ボーナスが支給された、もしくは支給される予定の会社は75.4%、支給されない、もしくは支給される予定のない会社は13.8%でした。支給されなかった会社の約14%という数字は、経済が停滞していることを考えれば、少ないというべきなのでしょうか。最近の新しい働き方に影響されているのかもしれませんが、年棒制など元々の給与体制にボーナスがないという形式は10.8%でした。

Q. 2022年の夏季ボーナス(賞与・特別手当)の支給金額について、該当する金額を教えてください

20万円未満……19.3%
20万円以上~40万円未満……25.7%
40万円以上~60万円未満……17.5%
60万円以上~80万円未満……8.7%
80万円以上~100万円未満……7.1%
100万円以上~120万円未満……4.5%
120万円以上……6.3%
回答したくない・わからない……10.8%

支給されたボーナスの金額は、もとも多かった金額帯は「20万円以上~40万円未満」で全体の約4分の1でした。「20万円未満」19.3%、「40万円以上~60万円未満」17.5%と続きました。100万円以上支給されたのは10.8%でした。

Q. 2022年の夏季ボーナス(賞与・特別手当)について、金額は2021年の冬季ボーナスと比較してどのようになりましたか?(またはどうなると思いますか?現時点の予想で構いませんので教えてください)

金額は増えた(増えそう)……20.4%
金額は減った(減りそう)……29.1%
例年と変わらなかった(変わらなそう)……39.7%
わからない……10.3%
冬季ボーナスがない……0.5%

「例年と変わらなかった(変わらなそう)」という回答が一番多く39.7%でした。「金額は減った(減りそう)」が約30%で、「金額は増えた(増えそう)」が約20%という結果は、やはり経済の停滞を感じさせます。

Q. 2021年冬季ボーナスとの金額の差について、考えられる要因を教えてください

金額が増えた(増えそう)な人たちの声

仕事量が増えた(売り上げの増加)

  • 「仕事量増加の影響」(女性/38歳/東京都/ソフトウェア・情報処理 )
  • 「会社の業績自体があがったから」(男性/30歳/兵庫県/インターネット関連)
  • 「従業員が一人減った分、自分の取り分が増えた」(男性/47歳/山口県/専門コンサルタント)
  • 「業績が好調なので」(男性/39歳 /静岡県 /ソフトウェア・情報処理)

回答したくれた会員の職種からみると、IT関連は業績が良かったようです。

コロナ禍の影響がプラスに

  • 「コロナの影響」(女性/48歳/大阪府/銀行)
  • 「やっと標準に戻りつつある」(男性/34歳/大阪府/インターネット関連 )
  • 「コロナの影響により業績がプラスになったこと。」(男性/38歳/広島県/ソフトウェア・情報処理)
  • 「コロナが落ち着いてきて、業績が安定してきたから。」(男性/39歳/埼玉県/サービス(その他))
  • 「円安で業績が良くなること」(男性/25歳/東京都/輸送用機器(自動車含む))
  • 「コロナ禍の影響で、企業がインフラに投資した影響なのが、仕事が増えて、賞与の増加につながったと思う。」(男性/47歳/福岡県/ソフトウェア・情報処理)
  • 「コロナで止まっていた作業がどんどん進んで行って休む暇もなくなりました。」(男性/44歳/福岡県/建設・土木)

コロナ禍が直接プラスに影響した会社もありますが、回答からは、コロナ禍が落ち着いてきたのでコロナ禍以前の業績に戻りつつあるということが感じられました。

景気に関連して

  • 「円安、原油価格の高騰」(男性/46歳/三重県/その他メーカー)
  • 「円安の影響」(女性 /35歳/埼玉県/生命保険・損害保険)
  • 「やはり他で使う金額が減少してる中増加しましたので」(男性/27歳/静岡県/農林・水産 )

今年になり、毎月のように上がる物価高で、消費者を悩ます問題がまたひとつ増えました。円安はそれに拍車をかけそうです。ただし、円高によって恩恵を受ける業種もあるので、難しいところです。

金額は減った(減りそう)な人たち

コロナ禍の影響でマイナスに

  • 「上海ロックダウンの影響が残っている」(男性/37歳 /兵庫県/輸送用機器(自動車含む)
  • 「中国のロックダウンの影響で部品不足で生産数の激減」(男性/49歳/山形県/精密機器)
  • 「コロナ休業にての影響」(女性/43歳/兵庫県/百貨店)
  • 「コロナと世界的な半導体不足の影響で仕事が少ない」(男性/48歳/山口県/輸送用機器(自動車含む))
  • 「コロナの下火による飲食店の営業などで食料品買占めの必要がなくなった。」(男性/44歳/大阪府/流通・チェーンストア)

コロナ禍の影響で、休業を削ぎなくされた業種や、その影響を受けた業種は厳しい状況のようです。また、海外との取引がストップした影響を受けた業種も。グローバル社会の拡大が裏目に出たようです。

ウクライナ情勢

  • 「ウクライナ戦争」(男性/45歳/千葉県 /総合商社)
  • 「世界情勢の悪化」(男性/43歳 /埼玉県 /精密機器)
  • 「ウクライナ戦争や物価高の影響を受けてマイナスになる」(男性/39歳/神奈川県/その他)
  • 「今後のガソリン代高騰の影響での諸経費増や物価高騰による顧客の買い控えなどでマイナス要因が反映しそう。」(男性/49歳/大阪府/流通・チェーンストア)

物理的に離れてはいても、不安定なウクライナ情勢は、景気に暗い影を落としています。一刻も早く、解決してもらいたいものです。

そのほか

  • 「仕事量減が最大要因と思います。」(男性/48歳/神奈川県/その他)
  • 「業績が悪化しているので下がると思うからです。」(女性/48歳/埼玉県/ソフトウェア・情報処理)
  • 「会社の業績が悪化(売上高,利益)がかなり減少し。パート勤務人員の勤務時間の削減や解雇を実施したが利益の減少が大き過ぎる。」(男性/43歳/静岡県/コンピューター機器)
  • 「業界の売り上げ低迷」(男性/46歳/東京都/サービス(その他) )
  • 「やはり景気が良くない。コロナ禍やインバウンドとは関係なく景気が悪い。あと、材料費なども値上がりし、価格に転嫁できないか、すぐにできない仕事もある。」(男性/42歳 /香川県 /広告・出版・印刷)
  • 「営業不振と、人材不足による求人費の増大。」(男性/42歳/埼玉県/食品)
  • 「設備投資と言いながらも業績悪化と、赤字経営と、物価上昇が影響していると思っている。」(男性/34/徳島県/教育 )
  • 「業績が悪化し続けてるから」(女性/39歳/兵庫県/繊維・アパレル)

業種によって、さまざまな理由で業績が悪化し、ボーナス支給額が減少してしまったという声を集めました。

ボーナス支給額が増加した人の中には、定期昇給の制度がある会社なので、「勤務年数が上がるので増える」という声もありました。また「今年昇進したため」という人も。コロナ禍で、リモートなど新しい働き方が生まれ、コロナ禍後は、元にも戻るところもありそうですが、さらに進行する働き方も増えるかもしれません。給与やボーナスにも支給体系に変化がある可能性も。社会経済情勢から目を離さずに、常に準備をしておきたいですね。

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調査時期: 2022年6月13日
調査対象: マイナビニュース会員のうち40代までの会社員
調査数: 500名
調査方法: インターネットログイン式アンケート
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