「汎用性」(はんようせい)とは、ひとつの用途だけではなく、さまざまなことに広く利用、応用できる性質を指すときに使われます。ビジネスシーンでは商品や製品の特徴について表現するのに「汎用」や「汎用性」といった言葉が使われることがあります。
この「汎用性」という言葉、聞いたことはあるけれど使ったことがないという人もいるかもしれませんね。今回の記事では、「汎用」「汎用性」という言葉の意味や使い方についてご紹介していきます。
「「汎用」「汎用性」の意味とは?
まず「汎用」という言葉の意味からご説明していきます。『広辞苑』では、このように説明されています。
はん-よう【汎用】
一つのものを広く諸種の方面に用いること。
『--コンピューター』
(『広辞苑 第六版』P.2328より引用)
つまり、一つのものがさまざまな用途で使えるという意味の「汎用」に「性」がついた「汎用性」は、そのような性質を持っていることを指します。
「汎用性」の使い方
「汎用性」は、対象の「性質」を指していますので、「汎用性がある」「汎用性がない」というように「ある、ない」で、汎用性の性質が備わっているか・いないかを表現します。
またその程度は、「高い、低い」で表すため、「汎用性が高い」「汎用性が低い」という言い方をし、それぞれの意味は次のようになります。
「汎用性が高い」とは
- 「いろんな用途に対応できる」という性質が豊かであること
- より多くの用途で使えること
- 多目的に使える、多用途
「汎用性が低い」とは
- 「いろんな用途に対応できる」という性質が貧弱であること
- あまり多くの用途では使えないこと
- 多目的に使えないこと
「汎用性」を使った例文を挙げてみましょう
- 新規開発の素材は汎用性が高くて、日用品にも応用できる。
- 営業部としては「汎用性が低い製品は売れない」という意見です。
- 今回の戦略については汎用性が重要ではない。単一目的でも達成できることが大事だ。
- 彼は汎用性が高い人だから、開発部から営業部に異動しても大丈夫だろう。
商品や製品に対して使うことが多く、あまり人に対して使う言葉ではありませんが、一方で「彼は汎用性が高い」という言葉を聞くことがあります。この場合は、「彼は汎用性が高い」=「どこに行っても対応できる」という意味として使われています。
「汎用性」の類語は?
汎用性と似た意味の表現には、以下のようなものが挙げられます。
- 新規開発の素材は多目的に使えます。
- 新規開発の素材は広範囲に使えるよ。
- 今回の戦略については万能性が重要ではない。
- 営業部としては用途が限られた製品は売れない、という意見です。
このように「多目的」「広範囲」「万能性」といった言葉で言い換えて、「汎用性が高い」を使った場合と似た意味にすることができます。
また「汎用性が低い」ことを「用途が限られた」と表現することも可能です。
まとめ
今回の記事では、「汎用性」の意味や使い方についてご紹介しました。「汎用性がある」ということは広く使える特性があることを指し、「汎用性が高い」という場合は、「より柔軟にいろんな用途に対応できる」「多目的に使える性質が豊かである」ことを表しています。
ビジネスシーンでは、製品の特性についての表現で使われることが多々ありますので、言葉の読み方と意味をきちんと理解しておきましょう。