Be-A Japanとミツフジは6月23日、両社の業務提携契約および新プロジェクト​「経血量を計測できる吸水ショーツ」について発表した。フェムテック市場の拡大と女性の健康課題の解決を目的に、両社で経血量が測定できるショーツを共同開発する。

  • 「経血量を計測できる吸水ショーツ」の共同開発を行うBe-A Japan代表取締役COO・高橋くみ氏と、ミツフジ代表取締役社長・三寺歩氏

同プロジェクトに参画するBe-A Japanは、超吸収型サニタリーショーツブランド「Bé-A〈ベア〉」を提案している。「ベア シグネチャーショーツ03」は125mlという圧倒的な吸水量を誇る吸水ショーツ。2022年6月現在、9万枚以上を突破している。

ミツフジは、ウェアラブル IoTトータルソリューション企業。2016年に導電性に優れた銀繊維をセンサーとした、着るだけで体の状態が分かるウェアラブル デバイスを開発した。

「経血量を計測できる吸水ショーツ」プロジェクトでは、両社がタッグを組み、経血量を正確かつ継続的に測る女性のためのショーツ型ウェアラブルデバイスを開発。吸水ショーツカテゴリにおいて、経血量が測定できるショーツは世界でも前例がないが、「ショーツ」という計測デバイスの形状であることにより、 通常の下着と同じ感覚で着用ができ、継続的な計測とデータの蓄積が可能となる。

プロジェクトはショーツの開発に留まらず、データを収集・蓄積し、経血量やバイタル情報を元にした体調判定アルゴリズムの開発や、女性特有疾患の早期発見など医療への応用、女性の健康課題に取り組み、社会全体の生産性向上などに活かしていくというもの。これにより、女性がより活躍できる社会の実現をめざす。

  • ​「経血量を計測できる吸水ショーツ」 プロジェクト

両社によると、日本における「経血量を測定」した最新のデータは15年前となり、180人超の使用済みナプキンを測定するという比較的原始的な方法で得られたデータだという。

必要性がありながらも、技術的にも実現が困難であった「経血量の測定」が正確にできることで得られるメリットとして、医学博士・産婦人科医の宗田聡氏は、「経血量を、客観的な指標でかつ継続的に測ることで、個人の体調把握に役立てられます。月経過多をはじめとする女性特有の疾患が潜む症状に気づくことができ、女性疾患などの早期発見 や、女性自身の健康への意識改革に役立てられます」とコメント。さらにビッグデータとして蓄積されることで、医学的発見や新たな医療分野への貢献にもつながるという。