今年もすでに6ヶ月が過ぎました。6月といえばボーナス支給。コロナ禍になってすでに3年が経ちリモート通勤など、働き方や生活にも大きな変化がありました。経済が上向きになる兆候が見え始めてきたのに、ウクライナ情勢による物価高、止まらない円安など、不安要素は多くあります。給与所得者ならば、やはり気になるのはボーナス支給ですね。
マイナビニュース会員のうち、40代までのサラリーマン500人に今季のボーナスについて、アンケートを行いました。
Q1、お勤めの会社にて、2022年の夏季ボーナスは支給されましたか?もしくは支給される予定ですか?
支給された(支給される予定)……75.4%
支給されなかった(支給される予定はない)……13.8%
元からない(年棒制など)……10.8%
ボーナスが支給された、もしくは支給される予定の会社は75.4%、支給されない、もしくは支給される予定のない会社は13.8%でした。コロナ禍の影響を大きく受けた飲食関連、観光関連は、規制がゆるくなってきたとはいえ、まだまだこれからというところでしょう。最近の新しい働き方に影響されているのかもしれませんが、年棒制など元々の給与体制にボーナスがないという形式は10.8%でした。
Q2. 2022年の夏季ボーナス(賞与・特別手当)の支給金額について、該当する金額を教えてください
20万円未満……19.3%
20万円以上~40万円未満……25.7%
40万円以上~60万円未満……17.5%
60万円以上~80万円未満……8.7%
80万円以上~100万円未満……7.1%
100万円以上~120万円未満……4.5%
120万円以上……6.3%
回答したくない・わからない……10.8%
支給額については、20万円以上~40万円未満が25.7%で一番多く、20万円未満が19.3%、40万円以上~60万円未満が17.5%と続きました。100万円以上だったのは10.8%で、全体の1割は高額支給だったことがわかりました。一方で、20万円未満が約2割だったことを考えると、ボーナスにも大きな格差があるようです。
Q3. 2022年の夏季ボーナス(賞与・特別手当)に関して、新型コロナウィルスの影響はあったと考えられますか?
プラスの影響があった……13.0%
影響はなかった……53.7%
マイナスの影響があった……33.3%
今季のボーナスはどのくらいコロナ禍の影響があったかを聞いたところ、半数以上が「影響はなかった」と回答しています。「マイナスの影響があった」は33.3%で、これは飲食や観光関連で客足が大幅にダウンした業種でしょうか。13.0%と少ないですが「プラスの影響があった」という回答もありました。これは、通販関連、それを運搬する運送関連というところかもしれません。
Q4. 具体的にどのように影響したかを教えてください
「プラスの影響があった」
巣ごもり需要の影響で売り上げアップ
- 「出版を営んでいるが、巣籠需要で読書の重要性が見直された。」(男性/37歳/千葉県/事務・企画・経営関連)
- 「巣ごもり需要の増加。」(男性/40歳/静岡県/販売・サービス関連)
- 「コロナ禍でお金を他で使わない代わりに需要が増えた。」(男性/27歳/静岡県/営業関連)
コロナ禍の経済を動かした要素のひとつに「巣ごもり需要」があります。当初の不要不急外出禁止のような厳しさは無くなってきたものの、読書やネット配信を楽しむなど、その時に見つけた家の中でも楽しめる趣味がそのまま続いているという人も多そうです。
コロナ禍対策の業種
- 「IT関係なんですがセキュリティの需要が増えました。」(男性 /39歳/静岡県/IT関連技術職)
- 「PCRに関連する仕事のため受注件数に大きく影響しました。」(男性/37歳/千葉県/メカトロ関連技術職)
- 「コロナによって製品の発注が増えたから。」(男性/46歳/兵庫県/技能工・運輸・設備関連)
多くの人がワクチン接種を終えている今、爆発的な感染はないとしてもコロナ禍対策にための、抗体検査・PCR検査はこれからも続くでしょうから、対策関連の製造やサービスは、まだ需要が伸びそうです。
直接コロナ禍とは関係ないが業績好調
- 「コロナが明けて売り上げが伸びてきたのではないかと推察されます。」(女性/42歳/東京都/クリエイティブ関連)
- 「値上がり、材料が手にはいらない等でどんどん金額が上がっていったからです。」(男性/44歳/福岡県/建築・土木関連技術職)
- 「円安で業績が上向いてボーナスに反映された。」(男性/38歳/香川県/事務・企画・経営関連)
- 「2022年の上期分までは緊急事態宣言、蔓延防止…などがあり多少なりとも食料品の買い上げ、買い占めなどがあったので業績は、コロナ発生初期ほどではないが悪くはなかった。」(男性/44歳/大阪府/販売・サービス関連)
感染者が日々減少していることからか、コロナ禍は終了が近いという見方をしている人もいました。実際に街中にも人が増えてきたことを考えると、飲食やサービス関連の業種も業績が好転するかもしれないという期待が感じられます。
「マイナスの影響があった」
コロナ禍の影響で仕事量が減少
- 「仕事量がコロナの影響で減ったから。」(男性/37歳/愛媛県/技能工・運輸・設備関連)
- 「業績が悪いので下がりました。もらえるだけよかったと思います。」(女性/48歳/埼玉県/IT関連技術職)
- 「コロナで休業し、売上げが下がったのでボーナスも下がった。」(女性/43歳/ 兵庫県/事務・企画・経営関連)
コロナ禍の影響で勤務時間が減少
- 「勤務時間と仕事量がコロナにより減ったので、夏のボーナスは減る予定です。」(女性/49歳/埼玉県/営業関連)
- 「コロナ禍により体調を崩してしまい、欠勤となり支給額が減った。」(男性/30歳/東京都/公共サービス関連)
- 「人と会う機会が減っている為、提案できる機会も減って最小限な活動しかできなかった。」(男性/45歳/東京都/専門職関連)
コロナ禍が今季のボーナス支給にマイナスの影響があったと回答した人たちに、その理由についても聞いてみました。コロナ禍の影響で、仕事量が減少し業績が悪化したため、それに関連して勤務時間が減ったのでボーナスも減少したという声が多く聞かれました。また、人と会うことが仕事の一部であった営業職の場合は、活動自体が制約されたために思うような売り上げを上げられなかったという悩みもあったようです。
コロナ禍の影響を受けた業種
- 「中国のロックダウンで物流の停滞で生産数激減。」(男性/49歳/山形県/メカトロ関連技術職)
- 「自動車関連の仕事なので生産が減り物流も少なくなったので仕方ないかな。」(男性/38歳/愛知県/技能工・運輸・設備関連)
- 「鉄道なので輸送人員に影響が出ている。」(男性/48 歳/岐阜県 /技能工・運輸・設備関連)
- 「世界的な半導体不足に加えて、半導体を作る工場や人間がコロナの影響で生産計画通り進まず、業績が悪化もしくは下方修正したから。」(男性/42歳/石川県/技能工・運輸・設備関連)
- 「コロナの影響でオンラインでの仕事が増えたが、設備投資にお金がかかりそのせいでボーナスが減っている。」(男性/34歳/徳島県/専門職関連)
- 「コロナウイルスの影響で収入の減った顧客が多いようで売上が減少した。」(男性/49歳/大阪府/販売・サービス関連)
国内だけでなく、海外で仕事をしていた人や、取引先が海外という場合も大きな影響を受けたようです。また、会社自体は直接的な影響を受けなくても、顧客の収入が減少していれば、思うように売り上げを上げるのは難しいでしょう。
コロナ禍だけでなく……
- 「旅行会社なのでコロナだけでなく、ロシアウクライナ情勢でも大打撃を受けております。」(男性/49歳/埼玉県/営業関連)
- 「住宅受注件数が2年連続減少したので賞与も年々少なくなっている。」(女性/49歳/愛知県/事務・企画・経営関連)
- 「今は円安で利益が減少。」(男性/45歳/大阪府/メカトロ関連技術職)
今年になって、コロナ禍がようやく下火になり、いよいよ社会が動き出すかというときに、ウクライナ情勢や急激な円安など、経済の回復にはまだまだ時間がかかりそうな気配です。
まとめ
誰もがここまで、コロナ禍が長期間に及ぶとは思っていなかったでしょう。給与所得者にとって、ボーナスは嬉しい臨時収入ですが、もともと当てにしていたのに、少なかったら、ダメージが大きいですよね。数字から見ると、75%がボーナスの支給を受けていますが、金額にも満足しているという人は少なそうです。 コロナ禍と直接関係はありませんが、急激な円安や、不安定なウクライナ情勢などの影響も、ジワジワと業績に影響してきたようです。できるだけ短期間に解決してもらいたい問題ですね。
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調査時期: 2022年6月13日
調査対象: マイナビニュース会員のうち40代までの会社員
調査数: 500名
調査方法: インターネットログイン式アンケート
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