ソニーは、広いリスニングエリアでバランスのとれた音やクリアなボーカルが楽しめるという新しいBluetoothスピーカー「XE」シリーズ2製品を7月8日に発売する。価格はオープンプライス。店頭価格はSRS-XE200が18,000円前後、SRS-XE300が24,000円前後を見込む。
中高域から低域までバランスのとれた音質でさまざまなジャンルの曲が楽しめるBluetoothスピーカー。重低音を特徴とする既存の「XB」シリーズとは音作りが異なっており、新しい「XE」シリーズではコンパクトなボディで広いリスニングエリアを実現する「Line-Shape Diffuser」の技術を採り入れたのが大きな特徴だ。
本体やスピーカーユニットのサイズ、カラーのラインナップが異なり、500mlペットボトルに近いサイズのXE200はブラック、ライトグレー、ブルー、オレンジの4色で展開。大型のXE200はブラック、ライトグレー、ブルーの3色展開となる。どちらも本体はIP67の防塵防水対応で、海などでも使える防錆仕様。なお、パワフルサウンドの「XG」シリーズ新製品は別記事で紹介する。
ウーファーには、独自の技術でスピーカー本体のサイズに合わせて振動板の面積を最大化させた「X-Balanced Speaker Unit」を引き続き採用。これに、水平方向に音を拡げるディフューザーを組み合わせて線音源を実現し、均一な音量や音圧のサウンドを広く遠くへ届ける。
実機のサウンドを確かめてみると、スピーカーの正面から2〜3m離れて左右にかなり移動しても(スピーカーとまっすぐ向き合っていなくても)、スピーカーの目の前で聞いているときと比べてそれほど音量や音圧が落ちず、ひと言でいえば「コンパクトなサイズなのに、いい音が部屋中どこまでも広がっている」印象だった。
XE200/300で採用しているLine-Shape Diffuserは、コンサート会場やライブ会場などでも活用されている業務用ラインアレイスピーカーに着想を得て開発したとのこと。一般的なスピーカーは水平垂直に音が広がる点音源であることが多いが、壁や天井からの音の反射の影響を受けて、音が濁ってしまうことが少なくない。線音源はこうした音の反射を受けにくく、距離による音量や音圧の減衰を抑えられるため、クリアな音を遠くまで届けられるという特性がある。
リスニングスタイルに合わせてタテヨコどちらの向きでも置けるが、Line-Shape Diffuserの効果が最大限発揮されるのはタテ置き。独自のアルゴリズムによるモノラル再生となり、多人数で音楽を楽しんだり、ながら聴きやスペースの狭い場所での再生に適するという。ヨコ置きにした場合はステレオ再生に切り替わる。なお、ステレオと独自のモノラルモードはMusi Centerアプリで切り替え可能だ。
どちらもフルレンジのスピーカーユニットを2基搭載。サイズは、XE200が約42×51mm、XE300が約49×71mm。デュアルパッシブラジエーターも採用している。デジタルアンプS-Masterを内蔵し、音楽ストリーミングサービスなどの圧縮音源もクリアなサウンドで聞ける「DSEE」も装備する。
対応するBluetoothコーデックはSBC、AAC、LDAC。ステレオペア再生や、対応する複数台のBluetoothスピーカーを最大100台まで同時接続できる「パーティーコネクト機能」にも対応する。スマートフォンアプリ「Music Center」と「Fiestable」から各種操作や設定が行える。いずれも外部入力は非搭載。
スマホやPCと組み合わせてのハンズフリー通話も可能で、ハウリングやエコーを抑えて音途切れの少ない通話を実現。リスニングエリアが広いため、スピーカーから離れた場所にいる人にも音をクリアに届けられるとする。スピーカー本体でマイクのオン/オフを切り替えられるミュートボタンも備えている。
本体サイズ/重さは、XE200が90×94×208mm(幅×奥行き×高さ)/約800g、XE300が105×119×238mm(同)/約1.3kg。連続再生時間は、XE200が最長約16時間、XE300は24時間(STAMINAオン時)。急速充電にも対応し、約10分の充電で最大70分音楽を聴ける。バッテリー時間を長くするために、周囲のノイズによって聞こえにくくなる低音を自動的にカットし、音質の変化を最小限に抑えながら電池を長持ちさせる「外音ノイズセンシング」を備える。充電用のUSB Type-Cケーブルが付属する。