JR九州は20日、西九州新幹線の開業に向けた新幹線訓練運転等の実施について発表した。N700S「かもめ」を使用し、日中時間帯(おおむね9~18時)を中心に、武雄温泉~長崎間の区間内で1日最大20本程度の運行を予定している。

  • 西九州新幹線N700S「かもめ」。6月20日からJR九州による新幹線訓練運転がスタートする

西九州新幹線は2022年9月23日に武雄温泉~長崎間で開業予定。5月10日から6月16日まで、整備主体である鉄道・運輸機構の主導で、土木構造物・線路および架線、信号設備等の機能確認を目的とした走行試験が実施された。総合的な確認試験が終了し、安全走行に問題がないことを確認できたとして、6月20日に鉄道・運輸機構からJR九州へ、鉄道施設の管理の仮引継ぎが行われたという。同じく6月20日、JR九州は新幹線開業に向け、現地における諸準備と開業後の運営を行うための現業機関を設置した。

今後はJR九州が主体となり、新幹線が安全に走行するためのさまざまな訓練運転と車両の性能確認試験を実施する。運転日程は6月20日から開業前日の9月22日までとされ、新幹線車両N700S「かもめ」を使用し、乗務員の訓練のための運転を行う。

新幹線訓練運転は武雄温泉~長崎間にて、おおむね9~18時に実施予定だが、運転区間が日によって異なるほか、運転時間帯を変更する日もあり、早朝(6時頃)または夜間(23時頃)に走行する場合がある。運転本数は日によって異なるが、1日最大20本程度を予定。走行速度は260km/h以下とされ、訓練の内容・区間により異なると説明している。訓練列車の運転前(明け方頃)、線路の安全確認車による点検も実施する。