日本証券業協会は6月15日、日本取引所グループと共同で実施した「国民のNISAの利用状況等に関するアンケート調査」の結果を発表した。調査期間は2022年3月14~17日、調査対象は20~79歳の個人、有効回答は1万人。

NISAで保有している金融商品総額、平均173万円

  • あなたがNISA口座で保有している金融商品の総額を教えてください(出典:日本証券業協会Webサイト)

NISA制度の認知状況をみると、2016年の金融庁調査では77.3%だったが、今回は87.8%と10ポイント増加。特に「名前も制度の内容も知っている」は35.4%と、金融庁調査(20.7%)から約15ポイント増えた。

NISA制度認知者ベースでのNISA口座開設状況については、「一般NISA」が20.2%、「つみたてNISA」が13.8%の合計34.0%となり、金融庁調査(20.5%)から約14ポイント増加した。

2024年から新NISAが始まることを知っているかとの問いには、80.2%が「知らない」と回答し、「知っている」は19.8%にとどまった。新NISAの認知度は、30代以下の比較的若い層と世帯金融資産が多い層で高い傾向がみられた。

NISA口座を開設した目的を聞くと、「老後の資金を蓄えるため」が最も多く37.7%。次いで「預貯金だけでは貯蓄として不十分だから」が19.2%、「余剰資金の運用のため」が17.9%となった。

NISA口座で保有している金融資産の総額は平均173万円。金額帯別にみると、「100万円未満(つみたて)」が30.2%で最多。以下、「100万円未満(一般)」が19.7%、「100万円~200万円未満(一般)」が15.5%、「200万円~400万円未満(一般)」が12.5%と続き、約半数が「100万円未満」の運用であることがわかった。