米Microsoftは6月16日(現地時間)、個人向けの「Microsoft Defender」を発表した。サブスクリプション「Microsoft 365 Personal」で利用できるサービスとして、同日よりWindows用、Android用、iOS/iPadOS用、macOS用のアプリの提供を開始した。

Microsoftは、Windowsに「Windows Security」というセキュリティソリューションを組み込んで提供している。個人向けMicrosoft Defenderは、企業向けのエンドポイントセキュリティプラットフォーム「Microsoft Defender for Endpoint」のテクノロジーをベースに構築されており、Windowsだけではなく、Macやモバイルデバイス(Android、iOS/iPadOS)もカバーし、個人および家族が使用しているデバイス全体のオンラインセキュリティの管理、データの保護を支援する。

主な機能は、ダッシュボード、マルウェア対策/Web保護機能、セキュリティアラートとヒントの3つ。

ユーザーはダッシュボードを通じて、Defenderをインストールしたデバイスのセキュリティ保護機能の管理や、自分の他のデバイスと家族のデバイスのセキュリティ保護状態の確認を1カ所で行える。

保護機能は、ユーザーのWindows PCでサードパーティのウィルス対策ソフト(NortonやMcAfeeなど)が機能している場合はそれらを優先。他のウィルス対策ソフトを使用していなかったり、動作が停止している場合はWindows Securityのマルウェア対策/Web保護機能を利用する。Android用では、Defenderがマルウェア対策/Web保護機能を提供。個人情報を盗もうとするおそれのあるサイトをブロックし、有害な可能性のあるアプリや悪意のあるアプリ、フィッシング詐欺からユーザーを保護する。macOS用はマルウェア対策保護を、iOS用ではWeb保護をDefenderが提供する。

アラートを通じてユーザーは登録したデバイスのセキュリティ状態の変化をすぐに知ることができ、Windows用とmacOS用ではセキュリティのヒントを活用してオンラインでの安全性を高められる。

システム要件は以下の通り。

  • Windows:Windows 10(バージョン19041.0)以上。現時点でARMベースのWindowsデバイスはサポートされていない。
  • Mac:Intel MacはmacOS Catalina 10.15以上、Apple Silicon搭載MacはmacOS Big Sur 11.2.3以上。
  • iOS/iPadOS:iOS/iPadOS 13.0以上。
  • Android:Android OS 6.0以上。