女優の夏菜、新川優愛、俳優の白洲迅が、8月6日にスタートする東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『個人差あります』(毎週土曜 23:40~)でトリプル主演を務めることが17日、明らかになった。
日暮キノコ氏のコミックを映像化する同作は、突然性別が変わる架空の設定「異性化」を切り口に、夫婦や恋愛の多様なあり様を描くラブストーリー。サラリーマンの磯森晶は、小説家の妻苑子と2人暮らし。幸せなはずだがどこか冷めた夫婦生活を送っていた。ところがある日、晶が女性になってしまう。それは身体的性別が変わってしまう「異性化」だった。晶は「異性化証明書」をもらい社会復帰するが、初めてのブラジャーに初めての化粧、そして初めて男性を意識するという感情も芽生え出す。妻・苑子は、どんどん女性になっていく夫に戸惑いながらも変化を受け入れ夫婦を続けるが……。
晶役は2人1役で異性化した女性を夏菜、異性化前の男性を白洲が、妻・磯森苑子役を新川が演じる。
コメントは以下の通り。
■夏菜
出産後すぐにお話を頂いたので、私でいいのか! と、とてもうれしかったです。信じられないほどセリフを覚える時間がないので、現場に入るのが恐ろしいというのが正直な気持ちです(笑)。その反面、久しぶりの現場でワクワクしていて、早起きも得意になりました(笑)。
台本を読んで、男役?! えええ?! っとなりましたが、読み進めて行く程に深い愛の話なんだなと。これはすごくすごく、難しく、今までやってきた役の中で1番難しいかもしれないです。何度も何度も台本を読んで、咀嚼して、??? となって、また読んで……、その繰り返しの日々です。
優愛ちゃんとは共演経験があります。今回は夫婦役なのでいい距離感でできたらなと思います! 白洲さんは初めましてですが、二人一役ということで息を合わせなくてはいけないなーっと。リハーサルで「どんなクセにする?」など、早速色々話をしました。二人三脚でがんばりますーー!
晶は、男性・女性といった固定概念にぶつかりながら、本当の自分を見つけ出そうとします。夫婦って一体なんだろう? ということ、そして人が人を愛するということ、自分自身を愛するということの大切さをこの作品を通して伝えていけたらなと思います。私としてもかなり、挑戦的な役だと思っています。この山を登りきりたいです!是非、晶の成長、夫婦の成長を見守って下さい!
■白洲迅
また変わった役がきたなぁと(笑)。ワクワクしながら台本を読ませていただきました。ある日突然性別が変わってしまう「異性化」が存在する世界。非現実的な設定にも関わらず、人間模様を細かく描いた説得力のある世界観がとても面白く感じました。「異性化」してしまう磯森晶を演じますが、とても素直な人間だなと感じました。ものすごく素直に苦悩しながら、受け入れながら、素直にそれを行ったり来たりする。なので、僕も素直に演じながら、夏菜さんと晶を作っていけたらと思います。
「異性化」というフィルターを通すからこそ、見えてくる夫婦の在り方であったり、人間模様を丁寧に描いていけたらと思っております。是非ご夫婦であったり、友人、仕事仲間、自分の大切な人と見ていただけたらうれしいです。
■新川優愛
「異性化」という特殊な出来事をきっかけに、今までにない角度でパートナーとの関係を描いている作品です。私が演じる苑子は、夫・晶をとても大切に思っています。何事も壁にぶつかった時、相手のことを大切に思っている人ほど、当事者と一緒に悩んでもがくと思います。夏菜さんと白洲さんが演じる、どちらの晶も大切にしながら、強くて芯のある女性を演じたいと思います。
お2人とも御一緒していて、夏菜さんはドラマとバラエティ番組で共演。いつも周りを明るくしてくれていました。また白洲さんは数年前にドラマで共演、おおらかでいつもニコニコされているイメージです。
本作は新しい形で、友人、夫婦、パートナーとの大切な繋がりを描いていきます。好きな人や物、大切なことに対して、自分に正直にまっすぐな気持ちで進める人が一人でも増えたらうれしいです。
■原作・日暮キノコ氏
「個人差あります」というタイトルは、化粧品やサプリの広告によくある「効果には個人差があります」という文句に対する思いが発端です。個人差があるからみんながみんなこうなるわけじゃないよ、という逃げ口上に聞こえるしマイナスな印象を受ける一文でした。だけど考えてみたら使用する人の体質によって効果が変わってくるのは実際当然のことでもあると考えるようになり、その発想がプラスに働くところを想像しました。
自分を含めて世の中にもっと当たり前に「みんなに個人差があり、誰も自分と同じではない」「少数派も多数派もない」という意識が浸透していたら、起きていないトラブルもあるのかもしれません。特に性別で括って話される問題などは、同性だからといって同じ意見でもなくやはり個人は個人だと感じる場面もあり、そういう日々のモヤモヤに対して言いたかったことが詰まった話でもあるので、ドラマ化を通してより多くの方の目に触れて千差万別の感想を持っていただけたらうれしいです。
■東海テレビ 河角直樹プロデューサー
男性、女性、というカテゴライズ、生きづらくないですか? 私は、この年(47)になって何ですが、“男”というものにまつわる “男らしさ”とか“大人の男”とかの観念に、碌な目にあっていません。つまらない息苦しさばかり。もっと自然体で、しなやかにしたたかに、生を闊歩したい! そんな思いを抱える皆さんに「個人差あります」を届けます。
原作「個人差あります」を読んで、異性化を切り口に、様々な性に纏わる偏見を指弾しつつ、既成観念に縛られない多様な生き方を肯定する、リアルかつ前向きな世界に惹かれました。コロナに戦争と集団が暗い事態に巻き込まれている今こそ、個々の独自性をドラマの中で輝かせたいと思います。
夫が女になり、それを受け入れるべく苦心惨憺する妻。こんな奇妙な設定を、視聴者の皆さんにリアルに快く受け入れて貰えるには、圧倒的な好感度と、実績による信頼が最重要です。夏菜さんと白洲迅さんの二人一役は、好感度と信頼の両要素を完璧にクリアしていて、まさしく最強のタッグだと考え、お願いしました。性別を超えた奥深い人間像を、届けて頂きたいと思います。
そして苦悩する妻役をお願いした新川優愛さんの、常に視聴者の共感を促す存在感は、過去の土ドラでも実証済みです。新川さんの目線を通して異性化を捉え、共に考えていけたらと思います。皆が互いの自分らしさを素直に慈しむ、そんな気持ちになるドラマにしたいと思います。