メルクバイオファーマは6月14日、「第6回 『妊活・不妊治療・子育て』と『仕事』の両立に関する意識と実態調査」の結果を発表した。同調査は3月16日~18日、高校生以下の子どもがいる20~40代の有職者1,200人を対象に、インターネットで実施した。

  • 子育て参加率の評価(男性)

子育てへの参加について十分参加している場合を100%として、自身とパートナーの子育て参加率について評価した。

その結果、男性の「自身の子育て参加率」の評価は平均で51.6%だった。年代別にみると、20代男性の参加率が55.4%と最も高いが、それでも半分程度の参加の評価となっている。パートナー(妻)の子育て参加に対する評価は81.9%と自分に比べるとスコアが高く、妻は自分よりも子育てに参加していると認めていることがわかった。

女性は「自身の子育て参加率」が91.4%と、男性よりも高く評価した。パートナー(夫)の子育て参加に対する評価は57.2%となり、自分の3分の2程度しか参加していないと感じている。20代女性はパートナーの子育て参加を62.8%と評価しており、年代別では評価が最も高かった。

子育てを支援する制度が整っているか尋ねたところ、49.0%が「十分整っている」「ある程度整っている」と答えた。仕事と子育てを両立しやすい会社であるかという問いに対しては、44.7%が「とても両立しやすい」「やや両立しやすい」と回答した。

  • 子育てを支援する制度が整っているか

子育てと仕事の両立で悩むことを聞くと、最も多い回答は「経済的な負担」(61.4%)で、「時間的制約」(61.1%)、「体力的な負担」(57.0%)、「精神的な負担」(53.6%)が続いた。

男女別に見ると、いずれもの悩みは女性のスコアが高くなっている。特に、「パートナーの協力不足」を感じる働く母親は28.3%と、働く父親(6.7%)の4倍だった。

  • 子育てと仕事の両立で悩むこと

子育てと仕事の両立に、職場の上司や同僚が協力的かどうか尋ねた。職場の上司については、54.5%が「とても協力的」「やや協力的」と答えている。同僚は61.8%が「とても協力的」「やや協力的」と答えており、上司の協力以上に同僚の協力を感じていることがわかった。男女別で見ると、いずれも女性の方が上司や同僚の協力を強く感じている。

  • 上司の協力

子育てと仕事の両立がキャリア形成にマイナスの影響があるかと聞くと、42.2%が「とてもある」「ややある」と答えた。男女別で見ると男性(39.3%)よりも女性(45.2%)の方がマイナスの影響をより感じていることがわかった。子育てのために、退職や転職、異動などの経験があったか尋ねると、28.8%が「あった」と超えている。男女別で見ると、男性の22.0%、女性の35.7%が子育てとの両立のために働く環境を変えている。退職した女性は14.0%と男性(3.0%)に比べ5倍だった。

  • 子育てと仕事の両立がキャリア形成にマイナスの影響があるか

子どもや家族のための有給休暇の取得について尋ねた。有給を取得したい項目は、運動会やお遊戯会などの「子どものイベント」(77.7%)、授業参観やPTA活動などの「子どもの学校行事」(74.6%)、「子どもの急な体調不良や怪我」(72.9)が7割を超えている。一方、実際に有給休暇が取得できているのは「子どものイベント」(55.3%)、「子どもの急な体調不良や怪我」(51.3%)、「子どもの学校行事」(51.1%)となり、2割は有給休暇を取得したくてもできなかった経験があることがわかった。

  • 有給休暇、取得したい思いと実際の取得

「ファミリーフレンドリー企業」とは、子育てや介護などの生活と仕事が両立できるような制度を持ち、従業員が多様な働き方を選択できる企業のこと。会社選びの重要な要素として、ファミリーフレンドリーな制度の整っている企業に魅力を感じるかと聞くと、71.4%が「とても感じる」「やや感じる」と答えた。特に30代女性は、「ファミリーフレンドリーな制度の整っている企業に魅力を感じる」と答える割合が84.0%と高かった。