世界遺産の聖徳宗総本山法隆寺は、6月15日よりクラウドファンディングサービス・READYFORにて支援の募集を開始、2,000万円の目標を翌16日に達成したことを発表した。

  • 「READYFOR 世界遺産法隆寺ー1400年の歴史遺産を未来へー」Webサイトより引用

法隆寺が国の補助を受けられるのは、国宝や重要文化財の修理の時などのみで、広範囲におよぶ通常の維持管理(境内全域の設備等の点検を含むメンテナンス、警備、宝物や建造物の日常の維持管理、樹木の管理、境内の営繕など)の費用は、参拝者の拝観料で賄ってきたという。しかし新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、年間拝観者数が激減、経費の節減をしていたものの、このままこの状況が続けば法隆寺を十分に護っていくことが危ぶまれると判断し、今回のクラウドファンディングに至ったという。

資金の使途は法隆寺の境内全域に設置されている設備等のメンテナンスや昼夜における境内の警備、宝物類とその保存施設の維持管理、日常における建造物や宝物の修理、樹木の管理、境内の営繕などの維持管理費とその他諸経費に使われる。

6月15日から開始したクラウドファンディングは翌日16日の朝には目標金額の2,000万円を達成、支援者からの応援の声も続々と寄せられている。READYFOR上のWebページには「これほどまでの反響をいただけるとは思っておらず、一同大きな驚きと共に、法隆寺を大切に想ってくださる皆様の存在、お気持ちを改めて感じ、感謝の念に堪えません。誠にありがとうございます。」と法隆寺からのコメントが追記された。

なおクラウドファンディングでは、限定御朱印や散華、特別拝観、寺僧の特別案内、南無仏太子像といったリターンのあるものが1万円から、「お気持ち応援」(5,000円)や「全力応援(1万円~100万円)」も用意されている(いずれもシステム利用料は別)。

なお、支援募集は7月29日午後11:00まで受け付けている。