日本で最後の「アンナミラーズ」であるアンナミラーズ高輪店が、2022年8月31日をもって閉店すると発表され、ネット上では惜しむ声が続々と寄せられている
アンナミラーズは、日本と米ハワイ州で展開しているドイツ風でアメリカンな家庭料理とデザートパイを提供するレストラン。日本での1号店は、1号店1973年6月13日に東京都港区の南青山にオープンした。
アンナミラーズといえば、何といってもその「制服」が有名だ。アニメやマンガ、ゲームにと、この制服をモデルにした衣装を着用したキャラクターがたびたび登場していたり、コスプレ衣装としても人気で、オタク文化に大きな影響を与えたといわれている。
同店を運営する井村屋は、閉店の理由に、「今回、国土交通省より品川駅西口基盤整備事業に伴う移転要請があり、移転対象となる他店とともに退店について合意し協力することとなりました」と説明している。今後、高輪店同様の集客力が得られる立地候補を検討しているものの、現時点では出店は未定とのこと。ただ、アンナミラーズのオリジナル・パイやチーズケーキのファンに向けて、EC販売を中心にこれら商品を購入できるよう、様々な展開を進めていく予定はあるとしている。
なお、アンナミラーズ高輪店の閉店日となる2022年8月31日には、昔懐かしいの復刻パイや、ノベルティ商品の販売も計画しているそうだ。その詳細については、公式ホームページにて随時更新するとしている。
ネット上では「ダークチェリーパイ…行くと必ず食べるお気に入りです…」「横浜ランドマークのお店は居心地の良い造りで、パイやケーキのホール買いも楽しめました。」「アンナミラーズは永久に不滅です!」「アンナミラーズといえばあの制服は人類の至宝だと思ってるけど脳内では江口寿史画で再生される。きっとエリカの星のせい。」といった声が寄せられた。
漫画家の江口寿史さんは今回の閉店に「自分にとっては80年代の吉祥寺の象徴でした。」と思い出をツイート。ほかにも、森田まさのりさんが「アンナミラーズのパイは絶品だったな…。お疲れさまでした!」と投稿しつつ、自身の漫画「ろくでなしブルース」の連載トビラ絵にアンナミラーズの制服が登場した際の裏話を披露し、当時を振り返っていた。
吉祥寺で初めて作った東急デパート脇の大正通りの仕事場の隣りがアンナミラーズで、打ち合わせとかネームとか、リビングルーム代わりくらいに使ってたなあ。自分にとっては80年代の吉祥寺の象徴でした。 https://t.co/kH1p83UREx
— 江口寿史 (@Eguchinn) June 14, 2022
アンナミラーズ最後の店舗が閉店か…。
— 森田まさのり (@HITMANmorita) June 14, 2022
「ろくでなしブルース」17話のトビラ絵、太尊たちを描いてますが、最初はいなかったんです。ウェイトレスさんの制服のお尻部分だけ描いたんですが、入稿直前にNGが出て手前に3人を描き加えました。
アンナミラーズのパイは絶品だったな…。
お疲れさまでした! pic.twitter.com/HqI3vLbuk5