いつでもどこでも手に入る、定番人気のチョコバー「ブラックサンダー」。1994年の発売から時を経て、今や様々なタイプの商品やコラボ商品、グッズまで、美味しいだけじゃなくユニークなアイデアでいつも我々を楽しませてくれている。

そんなブラックサンダー史上初となるコンセプトルーム「ブラックサンダールーム」が愛知県豊橋市にある「ホテルアソシア豊橋」に登場。豊橋市といえば、ブラックサンダーを展開している有楽製菓の工場もあるということで、ホテルから工場見学、直売店でお買い物と、現地取材で"ブラックサンダー尽くし"の1日を過ごしてきた。

  • ホテルから工場見学、直売店でお買い物と、現地取材で"ブラックサンダー尽くし"の1日を過ごしてきた

■インパクト抜群の「ブラックサンダールーム」

東京から新幹線ひかりに乗って1時間半ほどで豊橋駅に到着。ホテルアソシア豊橋は、駅直結で出張などにも使いやすい利便性の高いホテル。

「ブラックサンダールーム」は2022年6月11日に開業25周年を迎える同ホテルが、地域の人に喜んでもらえるような企画で「豊橋の魅力を発信し、豊橋を盛り上げたい」と考え、42年にわたり愛知県豊橋市で商品を製造し、豊橋のソウルフード的なお菓子となっているブラックサンダーを作る有楽製菓に声をかけて実現したコラボレーション。"ブラックサンダーの聖地"豊橋で、その世界観をとことん堪能できるというものだ。

  • 「ウェルカムサンダー」にはレアな京都バージョンも入っていた。「応仁の乱以来の衝撃!」って……

ホテルのフロントに行くと、ウェルカムドリンクならぬ、ブラックサンダーがつかみ取りできる「ウェルカムサンダー」を勧められた。ミニバーがたくさん入ったBOXに手を入れてガシッとつかみ取りしてみると、オリジナルのほか「アーモンド&ヘーゼルナッツ」「香る発酵バター」や、「京都ブラックサンダー」などコンビニではなかなか手に入らないご当地ブラックサンダーも入っていて、なんだかとっても得した気分で「ブラックサンダールーム」へと向かった。

特別仕様のルームキーを使って中に入ると、いきなり入り口ドア横に「ブラックサンダーマフラー」を首から提げた有楽製菓・河合辰信社長の写真が飾られていた。うん、この会社やっぱりちょっとヘンだ。

  • 社長に倣って「ブラックサンダーマフラー」でキメてみた。ちょっと本当に暖かくてマフラー機能があるのがウケました

部屋一面がブラックサンダーで装飾されており、パッケージデザインの枕とクッションを裏返すと、成分表示などもそのまま再現されているなど、さすがのこだわりぶり。壁には初代から現在の6代目に至るまで、ロゴの変遷がわかるパネル展示もあり、初期の意外なビジュアルにびっくり。

  • 有楽製菓に負けじと遊び心のあるホテルアソシア豊橋に誕生した「ブラックサンダールーム」

デスクには、宿泊者がブラックサンダーへの思いを書き込める「夢ノート」が置いてあったり、黒い広報室(有楽製菓が運営するブラックサンダー好きコミュニティ)室長からの「黒い挑戦状」としてオリジナルクイズが出題されていて、回答をフロントに持参すると、参加賞としてステッカーがもらえるなど、ブラックサンダーの世界観にどっぷり浸れる空間となっていた。なお、部屋の中には、ブラックサンダーマフラー・イナズマのライト以外に残り1つの「隠れスポット」が用意されているので、宿泊した際にはぜひ探してみてほしい。

  • 宿泊者がブラックサンダーへの思いを書き込める「夢ノート」が置いてあったり、黒い広報室(同社が運営するブラックサンダー好きコミュニティ)室長からの「黒い挑戦状」としてオリジナルクイズが出題されている

1階の朝食会場では宿泊者に数量限定で「トースト専用ブラックサンダー」が用意されている。イメージとしては、「とろけるスライスチーズを乗せた感じ」ということで、トーストの上でチョコがじわっととろける感じが楽しめる。焼いている間もチョコの良い香りが漂ってきて、これは朝から食欲が出そうだ。

  • 「ブラックサンダールーム」宿泊者の朝食には「トースト専用ブラックサンダー」が用意されている。寝ても覚めてもブラックサンダー尽くし

なお、「ブラックサンダールーム」の料金は22,096円から(1~2名利用の1室料金 / 朝食付き)で宿泊期間は6月1日~8月31日までとなっている。

■Information
ホテルアソシア豊橋
【場所】愛知県豊橋市花田町西宿

■チョコの香りに包まれる「豊橋夢工場」を見学

続いて、有楽製菓豊橋夢工場を見学! 工場内には全部で6ラインがあり、1号~3号のラインでチョコバーが作られ、4号~6号のラインで焼き菓子が作られているという。1号ラインではミニバーのファミリーパックを、2号ラインではコンビニなどに置かれているレギュラーサイズ、3号ラインではひと口サイズを作っているなど、様々なバリエーションがあるブラックサンダーらしく細分化されていた。今回はその中から1号ラインを見学。

  • 広大な敷地内にある有楽製菓豊橋夢工場。当日は大雨だったのに到着する頃には晴天になるというブラックサンダーの神通力を見せつけられた

見学用の白衣を着て中に入ると、まず目にとまったのが、ブラックサンダーのあの独特のザクザク感のもとになっている黒と白のビスケット。この2つが2本のラインから流れてきて一時的に蓄えられ、スクリューを通って混ぜ合わされる。

  • 黒いビスケットを見ただけでザクザク食感がイメージできる

  • 白いビスケットも大量にスタンバイされていた

奥には大量にチョコレートが入った巨大なタンクがあって、そこから配管を伝って運ばれていったチョコレートが2種類のビスケットと混ぜられていく。その状態から型に生地が押し込まれていきビスケットが崩れないように成型される。ここが、ふんわりしつつビスケットの食感がしっかり残っている、ブラックサンダーの美味しさの秘密になっているそうだ。

また、一秒ごとにどれぐらいのグラム数のビスケットが出てくるのかすべて調整されていて、配合が崩れないようになっており、どこでカットしてもバランス良い商品が出来上がるという。

  • ブラックサンダーミニバーの形になって運ばれて行く様子はすごく美味しそう

いったん冷却してからザクッザクッとテンポ良くミニバーの大きさにカットされていく様子は、見ているだけで気持ち良くて食欲をそそる。1分間にどれぐらいカットできるかによって生産能力がまったく変わってくるだけに、製造現場では常に効率を上げるための努力をしており、機械は年々進化しているという。冷却温度を少し間違えただけで、ボロボロになってしまい商品にならなくってしまうなど、実に繊細な製造過程を知ることができた。

また、成型段階からパッケージされるまで、商品に不具合がないかを機械だけでなく目視でチェックしている従業員のおかげで、あんなに美味しいブラックサンダーが我々の口に運ばれるという事実にも感激。

  • 製品不良がないか目視でチェックしているところがすごい

工場見学をしてわかった。有楽製菓さん、なんて真面目な会社なんですか。ちょっとヘンな会社とかいって、ごめんなさい。これからも美味しいブラックサンダーを作り続けてください。

■レア商品も手に入る直営店!

豊橋夢工場から歩いて数分の場所に直営店があり、「ホワイトサンダー」など愛知県ではここでしか買えない商品も販売されている。

  • 直営店にはWEBCMに出演したことがある長州力さんが実際に着用した衣装が飾ってあったのでプロレスファンも絶対行くべき

せっかくなので、お土産に「白いブラックサンダー」と、ブラックサンダールームにも置いてあったマグカップを購入。ここで人気なのが、「ブラックサンダー詰め放題」。ビニール袋から少しでもはみ出したら没収、という厳しすぎるルールのもと慎重に詰め込んだ結果、39個をGET。わりと良い成績だったようだが、50個ぐらい入れるツワモノもいるんだとか。

  • 「ブラックサンダー詰め放題」に挑戦。令和になって一番真剣に物事に取り組んだ結果がこの収穫

商品だけじゃなく店頭には顔はめパネルがあったり、入り口には河合社長が巨大な白いブラックサンダーを渡してくれるトリックアートがあったりと、やっぱりちょっとヘンで面白いのが、ブラックサンダーであり有楽製菓であった。

  • 豊橋夢工場直営店の入り口にあるシュールなトリックアート

※工場見学は一般向けには行っていない

■Information
豊橋夢工場直営店
【場所】愛知県豊橋市原町蔵社88
【営業時間】10:00~17:00
【休業日】年末年始、お盆期間