その結果、3グループの脳波にはそれぞれ特徴があることが判明。この特徴を使うことで、脳波を取得するだけで認知症やMCIを判定することが可能になるとする。
実際に用いられた脳波計はヘッドバンド(頭に巻く)タイプで、装着も使用時も負担がほぼないという。また、取り付けに約15秒、計測開始までにキャリブレーション(個々が持つ偏った値を一般化すること)に15秒、トータルで30秒程で計測を行えるようになるほか、動いても瞬時にノイズが除去されるため安定した計測が可能で、どこでも簡単に計測を行えるという。そのため、こうした機器を日常的に活用することで、家にいながらにして簡単にMCIや認知症の可能性を計測できるようになることが期待されると研究チームでは説明する。
なお、今後については、さらにより多くの人々の協力を得て有効性を示すことで、家庭でも簡単に自分の状態を知ることができるようになるとの考えを示しており、そうした取り組みを通じて、認知症の早期発見に貢献できるよう努めていくとしている。