京都市交通局は13日、地下鉄烏丸線の新型車両20系に関して、3月26日に営業運転を開始した第1編成に続き、第2編成の営業運転を6月21日から開始すると発表した。第2編成では、「おもいやりエリア」(2カ所)の展示スペースに「京仏具」と「京焼・清水焼」を飾り付け、車内装備品の標記銘板や釘隠しは伝統産業を活用した新たなデザインを採用している。
新型車両20系の第2編成は、6月21日の竹田駅15時17分発の列車から営業運転を開始する。運行ダイヤの詳細は、交通局サイトの「地下鉄烏丸線新型車両☆特設情報館」で案内するとのこと。
内装デザインの変更点として、第1編成では「おもいやりエリア」の立ち掛けシート展示スペースに伝統産業素材の「西陣織」「京友禅」を飾り付けていたが、第2編成では「京仏具」「京焼・清水焼」を飾り付けている。
「京仏具」は長い伝統により磨かれた品質と技術が特徴。多くの工程は手作業で分業して行われ、専門の職人が伝統技術と経験を生かした製作を続けている。これらの特徴を生かし、京都市に所在する国宝の指定を受けた仏像を題材にレリーフ(浮彫り)をアート作品として、親しみやすいデザインで製作し、説明パネルと合わせて展示する。
「京焼・清水焼」は、さまざまな技法で多くの種類の焼き物を焼いている点が特徴。これを生かしつつ、必要なときにレンタルできる安価な定額制サービスの新ブランドを紹介するとともに、新ブランドの特徴である商品サイズを規格化し、多種多様な色彩と陶磁器表面に描く絵により表現されたバリエーション豊かな皿を説明パネルとともに展示する。
事業者と車号を記した標記銘板は、「京象嵌(きょうぞうがん)」の技法を活用。有職文様である「幸菱(さいわいびし)」の基本の柄はそのままに、第1編成では基本の柄を四隅に配置したデザインだったが、第2編成では機敏に走る地下鉄をイメージし、左右方向に動きを持たせたデザインとした。
「金属工芸」の技法を活用した「釘隠し」については、第1編成で「京の木」「京の花」をテーマとしていたが、第2編成では「京の催し」をテーマに、「舞踊(ぶよう)」(春)、「祇園祭」(夏)、「月見」(秋)、「まねき上げ」(冬)をモチーフとしたデザインとなっている。