シチズン時計は6月10日、2022年にブランド誕生35周年を迎える「CITIZEN ATTESA(シチズン アテッサ)」の記念モデル第2弾として、ispaceの民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」とのコラボレーションモデルを発表した。7月7日に発売し、価格は319,000円、限定1,000本。
ベースモデルの「シチズン アテッサ ACT Line」は、定期的な電池交換が不要の「光発電エコ・ドライブ」仕様で、日中米欧の標準電波を受信して正確な時刻に合わせる電波時計。
今回のコラボレーションモデルは、ispaceの民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のランダー(月着陸船)の着陸脚パーツと同じ素材を用いている。シチズン独自の表面硬化技術「デュラテクトDLC」を施したチタニウムだ。加えて、シチズンが新たに開発した「結晶チタニウム」を組み合わせた特別仕様となる。シチズンとispaceはコーポレートパートナー契約を結んでおり、HAKUTO-Rは2022年末ごろの打ち上げ予定。
結晶チタニウムは、ベゼルとバンドの中駒に採用。熱処理と冷却によって製造する結晶チタニウムは、パーツごとに表面のパターンが異なり、月面を多彩な角度から写し取ったような表情を描く。ここにチタニウム製のケースとバンドを組み合わせ、文字板、ケース、バンドともにブラックで統一して宇宙空間の暗闇をイメージ。「長年チタニウムを追求してきたシチズンだからこそ、実現できたデザイン」としている。
文字板はリングやインデックス、サブダイヤルのリングパーツを重ねた積層構造。チタニウムの結晶をイメージしたパターンをブラックトーンで表現し、裏ぶたにはHAKUTO-Rのランダーの分解図イメージを配置している。
ムーブメントには、エコ・ドライブGPS衛星電波時計のキャリバー「F950」を搭載。時刻情報のみの受信では最短3秒で受信、メインタイムの時針と分針を従来の2倍の速さで動かし時刻を表示する。さらに、ダブルダイレクトフライトや1/20秒クロノグラフ機能なども備える。
ケースとバンドの素材はチタニウム(デュラテクトDLC、一部、結晶チタニウム使用)、ケースサイズは径44.3×厚さ16.0mm(設計値)、風防は表面無反射コーティングのデュアル球面サファイアガラス、防水性能は10気圧。機能面では、りゅうずを回すだけで世界26都市の時刻とカレンダーに合わせるワールドタイム(サマータイム対応)や、ソニーのスマートウオッチ「wena 3」替えバンドに対応している。