6月1日、カリフォルニア州の裁判所が、ミツバチの仲間の昆虫であるマルハナバチを、「魚類」であるとする判決を下し、注目を集めている。

  • ミツバチ、法的には「魚」になる

    ミツバチは、魚だったんだ…

ことのきっかけは、2019年、カリフォルニア州の野生動物保護機関『Fish and Game Commission』が、個体数が減少した4種のマルハナバチ(クロッチ、フランクリン、サックリー、ウエスタン)を州の絶滅危惧種に分類。しかし、これに対して複数の農業団体が、カリフォルニア州の絶滅危惧種法(CESA)で、絶滅の危機に瀕する動植物の保護対象は、鳥類、両生類、爬虫類、魚類、哺乳類、植物のみで、昆虫であるミツバチは対象外だと裁判に訴え、一審では、農業団体の主張が認められ、マルハナバチは絶滅危惧種リストから取り消された。

これに対抗して環境保護団体が上告を行ったのだが、その裁判では、カリフォルニア州漁業狩猟法が「魚」を「野生の魚、軟体動物、甲殻類、無脊椎動物、両生類」と定義していることを踏まえ、法的に「魚」は「水生種に限定されるものではない」と判断。陸生の「無脊椎動物」であるミツバチは、法的には「魚」として扱えるという判決を下した。今後さらなる上告の可能性はあるものの、今回の判決により、マルハナバチは再び絶滅危惧種リストの対象にできるようになった。

ネット上では「素晴らしい判決!」「スカイフィッシュはいたんだ…!」「逆手に取ったのかw面白いなw」などの声が寄せられている。