サービスとクラウドからXboxの成長を図っている米Microsoft。同社は6月9日(現地時間)、Xboxゲーミングで今後展開するサービスや新機能を発表した。韓国のSamsungと提携し、スマートTVで「Xbox」アプリを使ってMicrosoftのクラウドゲーミングサービス「Xbox Cloud Gaming」を利用できるようにする。また、Xbox Game Passライブラリに含まれないゲームにもクラウドゲーミングを拡大。Microsoft EdgeやWindowsにさらにゲーミング機能を追加する。
Samsungとの提携では、27カ国において6月30日から2022 SamsungスマートTVで、Samsung Gaming Hubから「Xbox」アプリにアクセスできるようになる。Game Pass UltimateメンバーはMicrosoftアカウントにログインして、Bluetooth対応のコントローラを接続するだけで、すぐにクラウドゲーミングを利用できる。Ultimate以外のXbox Passメンバーはアプリ内からUltimateにアップグレードでき、新規サインナップも可能。Ultimateメンバーにならなくても、「Fortnite」はMicrosoftアカウントでサインインしてストリーミングプレイできる。
Microsoftは「(映画など)他のストリーミングアプリをTVで使うのと同じようなシームレスな体験になる」と説明している。スマートTVで「Xbox」アプリが提供されることで、ゲーム機やPCの枠を超えてより多くの人にXboxゲームを広げられる。
Xbox Cloud Gamingは、ゲーミングサブスクリプションのXbox Game Pass Ultimateで提供されるサービスの1つとして、Xbox Game Passライブラリから300を超えるゲームを遊べる。同ライブラリに含まれないゲームについても、対応するゲームに限られるが、Xbox Game Pass Ultimateメンバーが所有または購入したゲームをクラウドから遊べるようにするサービスを今年後半に追加する計画だ。
WindowsとEdgeについては、WindowsのプレビュープログラムWindows Insiderで「Optimizations for windowed games」のテストを進めている。フルスクリーンでのゲームプレイに対して画面の一部でゲームをプレイすると、画面にゲーム以外のものも表示されるためPCへの負荷が大きくなってゲーミングパフォーマンスが損なわれる。最適化は、ウインドウモードとフルスクリーンのどちらでも一貫したゲーミング体験を得られるようにする。他にも「Windows HDR Calibration」アプリがHDR対応ディスプレイの色精度を向上させ、「Game Pass Widget」がGame Passからのゲーム探しを手助けし、Controllerバーがゲームコントローラを使ったWindowsのゲーミング機能へのアクセスや操作を容易にする。
Edgeでは、Efficiency(効率化)モードがゲームを起動した際に自動的にブラウザのリソースを減らし、Windows 11とWindows 10でゲームパフォーマンスを向上させる。Clarity Boostが、Windows上のEdgeでクラウドゲーミングがより鮮明になるように表示を最適化。また、「ソリティア」「アステロイド」「Microsoft Jewel」といったカジュアルなゲームにアクセスできるゲーム専用の項目をメニューに追加する予定だ。