卵料理のNo.1といっても過言ではない『ゆで卵』。筆者の住む愛知県でモーニングの定番といえば、『ゆで卵』です。厚切りのトーストにバターを塗って、ゆで卵とコーヒーをいただく朝食、なんとも優雅な時間です。サラダで食べても、そのまま食べても美味しいので、筆者も大好物なんですが、唯一困るのが"殻むき"なんですよね。

そこで、SNSやネットで話題の『ゆで卵の殻むき裏技』をいくつか検証してみることにしました。果たして、誰もが納得する感動裏技は見つかるのでしょうか?

■話題の裏技4選をご紹介

今回は、話題の4つの方法を試してみました。

(1)ゆでたあと 急速に冷やす
(2)卵の丸い方に穴をあける
(3)沸騰したお湯に卵を入れる
(4)卵の丸い方を軽くたたいて沸騰したお湯に入れる(塩少々入れて菜箸で転がす)

筆者の家では硬めのゆで卵が人気なので、どの方法も沸騰後15分のゆで時間で実験することにしました。

  • 卵を間違えないように番号を書いて

■事前準備はブスッと穴あけ or コンコンヒビ割り

(1)と(3)の方法は、卵の下準備が必要ありません。ゆでる前に準備がいるのは『(2)卵の丸い方に穴をあける方法』と『(4)卵の丸い方を軽くたたいて沸騰したお湯に入れる(塩少々入れて菜箸で転がす)方法』だけです。

まず(2)の穴をあける方法ですが、卵の丸い部分に針を刺して穴をあけます。筆者は卵に穴をあける道具があったので使いましたが、裁縫針や画鋲などを使ってもいいそうです。

  • 卵にプチっと穴をあける

  • 小さな穴です

殻と薄皮の間にある空間に穴をあけるだけなので、卵の中身が漏れ出てくることはありません。卵の中には二酸化炭素が充満していて、加熱によって膨張するため、そのままゆでると薄皮が張り付いてむきにくくなるとのこと。このように穴をあけておくと、穴から二酸化炭素が抜けてよりむきやすくなるのだそうです。

(4)の卵にもヒビを入れるということで、穴をあけるのと同じ効果があるんだと思います。針などの道具が不要なので、ズボラ主婦としては楽な方法です。恐る恐るたたくとヒビが入らなかったので、思い切ってコンコンっとしっかりたたきました!

  • 卵の丸い方(写真下)

  • コンコンしてヒビが入りました

■ゆでるのは水から? 沸騰してから??

水からゆでるのは(1)と(2)。沸騰してからゆでるのは(3)と(4)です。

(4)は塩も入れるので別のお鍋で作りました。「なぜ塩を入れるのか?」と不思議ですよね。

  • 割れないようにそっと入れる

  • 塩を少々入れる

塩にはタンパク質を凝固させる作用があるそうで、お湯に塩を入れると、殻にヒビが入ったときにも白身が漏れ出すのを防げるようです。

塩を入れたからなのか、これだけヒビが入っているのに白身が出てくることはありませんでした。菜箸でコロコロさせながら15分ゆでました。

15分経過後、それぞれの方法で冷やします。(1)と(4)は氷水で急速に冷やします。(2)と(3)は、いつものように流水で冷やしました。

  • (1)と(4)は氷水で急速に冷やす

  • (2)と(3)は流水で冷やす

■気になる検証結果は?

(1)ゆでたあと 急速に冷やす方法

筆者が普段作るときはこの方法が多いかもしれません。気になるむけ具合はというと…?

コンコンとヒビを入れてむいていくのですが、「ん~殻がくっついてしまっているかな?」という感覚。卵全体の半分くらいまでは、小さな割れ目を外してむいていきました。半分ほどむけたあたりから、残りがツルッとむけました。

むき始めが少し硬かったので、卵にも少し傷をつけてしまいました…。

(2)卵の丸い方に穴をあける方法

こちらも有名な方法ですよね。一度やってみたいなと思っていましたが、ズボラな筆者は針を刺す手間すら億劫で、今回初めての挑戦です。

穴のあき具合が弱かったのか、むき始めは「あれ? 期待していたよりむけないかも?」と思いましたが、穴をあけたところに、卵の中身と薄皮の空間ができていて、そこから綺麗に膜がはがれてくれました。(1)と同じような感覚です。

  • 殻と卵の間の空間を発見!

(3)沸騰したお湯に卵を入れる方法

実はあまり期待していなかった裏技です。沸騰してからゆでるだけで、そう簡単にツルッとむけるのかと。

でも結果は、かなり良好!! ツルツルとむけたと思いませんか?

むき始めこそ、殻のかけら何枚か苦戦しましたが、その後は卵の半分くらいの大きさの殻が一気に外れました! ここまで取れると気持ちが良いものです。

沸騰したお湯に入れるだけですから、手間も要らず簡単なのが良いなと思いました。

  • かなりツルっとむけました!!

(4)卵の丸い方を軽くたたいて沸騰したお湯に入れる(塩少々入れて菜箸で転がす)

ついに予想を上回る感動がやってきました! 今回の実験でナンバーワンのむけ具合、 「嘘でしょ~!?」と思わず叫びました! とにかく気持ちがいいくらいむけます。

むくときのポイントは、むく前に殻のヒビが全体に広がるように、コロコロさせるとのことで、筆者もコロコロしました。

  • コロコロさせるとヒビが広がる

  • 薄皮がちぎれることなくむけていく

すると…むき始めの2つくらいのかけらを取り除いたあと、なんと一度も薄皮がちぎれることなく、綺麗にむき切れたのです! 殻がほぼ卵の形のままです。こんな殻見たことないです。普段なら細かく割れた殻のゴミを捨てるのに苦労するのに、そんな必要がないとは驚きです。むけたときの気持ちの良いこと……!! 感動しました!!

  • 卵の形のまま殻がむけた!!

どの裏技も綺麗にむけましたが、(4)のように、ヒビを入れたり、塩を入れたりして少しだけ手間をかけるだけで、より綺麗にむけることが分かりました。今回筆者が採用したのがかたゆで卵であったこと、卵の種類などによっても多少結果が変わるかもしれませんが、「ゆで卵は殻むきがあるから苦手だな!」と思っている方、ぜひ試してみてください。