ビジネスシーンにて必須となる名刺交換には、細かいルールやマナーがたくさんありますが、名刺を受け取る際の名刺入れにも正しい向きがあるのをご存知でしょうか。
今回は、名刺交換時に名刺を受け取る際の正しい名刺入れの向きについて、くわしく解説します。また、基本的な名刺交換の流れや知っておきたいマナーなども紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
名刺交換時の正しい名刺入れの向きとは?
まず、名刺交換時に相手の名刺を受け取る際の正しい名刺入れの向きについて解説していきます。
相手の名刺を受け取る際に、自分の名刺入れをどのような向きにしておくべきかがわからない方は、ぜひ参考にしてください。
名刺が横型の場合
名刺入れの向きは、基本的に相手の名刺の向きに合わせるようにします。現在は横型の名刺が主流ですので、自分の名刺入れを横向きにして相手の名刺を受け取るケースが多いでしょう。
なお、名刺入れを横向きに持つ場合は、名刺入れの輪(ふたを被せた時の折り目のほう)が相手側に向くようにします。
名刺が縦型の場合
日本の名刺はかつては縦書きのものが主流だったため、人によっては縦型の名刺を使っていることもあるかもしれません。
縦型の名刺を受け取る際は、自分の名刺入れを縦にかまえ、相手の名刺を受け取るようにしましょう。名刺入れの輪が自分の右手側にくるようにして持つのが正しい向きです。
焦らず名刺交換を行うためにも、名刺交換する前に相手の名刺をよく観察しておき、スマートに交換できるようにしましょう。
基本的な名刺交換の流れ
ビジネスシーンにおいて欠かせない名刺交換ですが、そもそも基本的な名刺交換の流れについてよく知らない人もいるでしょう。
そこで、ここからは名刺交換の基本的なステップについて、注意点などもあわせて解説していきます。
名刺入れを取り出す
名刺交換をすることになったら、まずは名刺入れを取り出します。時間がかかってしまうとあまり印象が良くないため、すぐに取り出せるようにスーツの内ポケットやかばんのポケットなどに入れておきましょう。
名刺を財布や手帳などに入れている人もいますが、折れたり汚れたりする可能性が高まります。いつでも綺麗な状態の名刺を交換できるように、名刺は名刺入れに収納しておきましょう。
相手に名刺を渡す
名刺交換の準備ができたら、相手の目を見て正面に立ち、自分の社名や名前を伝えて名刺を渡します。
名刺は名刺入れの上にのせ、まず自分のほうに名刺を向けて、渡すべき名刺であるか確かめてから、時計周りに回転させて相手のほうへ向けるのが正式な方法です。
また、あらかじめ名刺を相手のほうへ向けて名刺入れの上に置く略式の方法もよく使われています。どちらも覚えておき、その場の状況にあわせて使い分けるといいでしょう。
相手の名刺を受け取る
相手から名刺を受け取る際は、名刺入れの上で受け取るようにします。この時、両手で名刺を受け取りながら「頂戴いたします」などとひとこと添えると、より丁寧な印象になります。
もらった名刺は自分の胸よりも高い位置で持つことで、相手への敬意を表せます。
受け取った名刺の扱い方
ビジネスシーンにおいては名刺交換の後に重要な商談やミーティングが始まる場合も多く、名刺交換後の行動にも十分に注意を払う必要があります。
たとえ正しく名刺交換が行えたとしても、その後の名刺の扱い方が間違っていれば印象が悪くなってしまうでしょう。
そこでここからは、受け取った名刺の適切な取り扱い方についてくわしく解説していきます。
複数人で交換する際は、もらった名刺を名刺入れの下にまわす
受け取った名刺は基本的に名刺入れの上に置くものですが、複数人で名刺交換をした場合については、もらった名刺を次々に重ねていくことは避けましょう。
複数人での名刺交換の場合は、受け取った名刺は名刺入れの下にまわし、次の人からの名刺も通常通り名刺入れの上に重ねてもらう形で受け取ります。受け取った名刺は名刺入れの下で、順番に下へ重ねていきましょう。
名刺をすぐにしまうことは避ける
もらった名刺をすぐにしまうのはNGです。商談中は、もらった名刺は名刺入れの上に重ねて、机の上に置いておきましょう。複数人と名刺交換をした場合は、一番役職の高い人の名刺を名刺入れの上に重ねて置き、役職の高い順に並べます。
商談や打ち合わせが終わって退席するタイミングでしまうか、相手や周りの人に合わせてしまうようにするといいでしょう。
知っておきたい名刺交換のマナー
名刺はその人の分身とも言われるため、名刺交換での名刺の扱い方は重要です。
名刺の取り扱い方や交換の仕方などを間違えるとマイナスな印象を持たれることもあるため、注意すべきポイントなどは確認しておいたほうがいいでしょう。
ここからは、ビジネスパーソンとして知っておきたい名刺交換のマナーを紹介していきます。
名刺は丁寧に扱う
ビジネスシーンにおいて重要な意味を持つ名刺は、できるだけ丁寧に扱う必要があります。 汚れていたり折れていたりする名刺を相手に渡すと失礼にあたるので、綺麗な状態のもののみ渡すようにしましょう。
また、相手の名刺の取り扱い方にも十分注意しなければなりません。名刺をもらう時は相手の名前や企業ロゴなどに指がかからないよう余白を持ち、もらった後も大切に扱ってください。もらった名刺の裏側にメモ欄があったとしても、何か書くのは避けましょう。
複数人同士で交換する場合は順番に気をつける
名刺交換は複数人で行うことも珍しくはありませんが、その場合は交換する順番に注意する必要があります。
具体的には、「訪問者側から名刺を出すこと」と「上役から交換すること」がマナーだとされていますので、覚えておくようにしましょう。
例えば自分と上司が相手企業を訪問している場合、自社の上司がまず訪問先の上司・担当者に名刺を差し出し、次に自分と訪問先の上司・担当者が名刺交換を行います。
名刺を忘れた時は「切らしている」と伝える
ビジネスパーソンとして名刺を忘れることは避けたいところですが、時には忘れてしまうこともあるかもしれません。
そのような場合は正直に「忘れた」と伝えると失礼な印象になるため、「名刺を切らしている」と伝えることをおすすめします。
商談後にオフィスに戻ったらお詫びの言葉を添えて名刺を郵送するなど、フォローを忘れないようにすることが大切です。
正しい名刺入れの向きやマナーを理解しておこう
名刺交換時の名刺入れの向きは、相手の名刺の向きに合わせるのが基本です。
現在は横型の名刺が主流ですが、相手の名刺が縦型の場合は自分の名刺入れを縦向きにかまえるなど、相手の名刺をよく観察した上で対応するようにしましょう。
名刺交換の基本的な流れや受け取った名刺の扱い方などもあわせて理解しておき、マナーを身につけた上でスムーズに名刺交換できるようになりましょう。