「Any Application」としては、元素は、個別に吸収する光の波長が異なっており、元素ごとに光源を使い分ける必要があることから、8本のホローカソードランプを搭載することを可能とし、オートサンプラと組み合わせることで、多元素の自動測定を容易に行えるようにしたという。

また、公定法ではフレーム法での分析が求められる場合があるが、ファーネス法に比べて感度が落ちることから、それを補うオプションとして「アトムブースター」も用意。これにより、フレーム法であっても高感度化を実現できるようになったとする。

さらに、ユニットの追加によるアップグレードが可能で、分析対象に応じてシステムを進化させることができるほか、手動切り替えと自動切り換えの2種類のデュアルアトマイザシステムを用意することで、さまざまな用途に柔軟に対応することを可能としたとしている。

「Any User」としては、条件設定が簡単なウィザード機能とすばやく条件変更できるパラメータ編集機能、測定状況が一目でわかる測定画面構成など、わかりやすく使いやすいを意識したソフトウェア「WizAArd」の採用や、分析条件の各種開発支援機能、振動センサによる自動消火、アセチレンレギュレータ故障検知、安全性に配慮した2つを同時に押さないと点火しないスイッチ設計などといった、不慣れな人でも事故を起こさない工夫が施されたとする。

「Any Location」としては、フレーム測定/ファーネス測定を切り替えられるデュアルアトマイザシステムながら、奥行き610mm×横幅940mmと、他社製品と比べて小型化を実現し、設置場所の自由度を高めたとするほか、高機能オートサンプラによる自動測定や、分析データシステム「LabSolutions CS」に接続することで、ラボ外から、サーバ上のデータベースへアクセスしてデータの読み込みや再解析なども可能としたとしている。

なお、同シリーズの本体価格はフレーム機が392万円(税別)~、ファーネス機が540万円(同)~、両用機(デュアルアトマイザシステム)が617万円(同)~としており、同社では発売後1年間で国内外で1250万台の販売を目指すとしている。