5月31日に発売されてすぐにSNSで話題になった、ファミリーマートの「生カヌレケーキ」。いまだにSNSでは「売り切れ」「買えなかった」という声もある新作スイーツをレポートします。
カヌレなのかい? ケーキなのかい?
1980年代にブームを起こしたフランスのお菓子「カヌレ」は、最近になって「第二次ブーム」が来ているそうです。外はカリッ、中はもちっとした食感はそのままに、多彩なフレーバーやトッピングをした「進化系カヌレ」が登場しているとか。
そんなカヌレブームの中に登場したファミリーマートの「生カヌレケーキ」(158円)、名前を聞いただけではカヌレなのかケーキなのか謎の立ち位置のスイーツです。
ファミマのチルドデザートの棚で「カヌレ」を探しても、山形のカヌレっぽい形のものはなく……ラスト1個の「生カヌレケーキ」はまるでドーナツのような平べったいフォルムをしていました。お前は本当にカヌレなのかい……?
パッケージには「生クリーム入りホイップを味わうカヌレ風のケーキです。」と書いてあるように、あくまで「カヌレ風のケーキ」の様子。
カロリーは1包装当たり236kcal。生クリームを楽しむスイーツを楽しむならば、納得できるカロリーです。
パッケージを開けると、さらにドーナツ感が強い姿。パリッとしてそうな見た目の生地の上に、真っ白な生クリームが乗っています。しかし見た目はどう見てもドーナツ。
そもそもカヌレ(Cannelé)はフランス語で「溝の付いた」という意味なので、溝が付いていないこのスイーツはカヌレと読んでよいのか? と疑問を抱きつついただきます。
半分に割るためナイフを入れると「パリッ」と軽い音としっかりした手ごたえ。外側はカヌレらしく、かなりカリっとしているようです。そしてクリームは乗っているのではなく、中央に空いた穴の底までたっぷり詰められています。これは予想外のうれしさ! しかも中央にあるので、どこから食べても生クリームを楽しめます。
カリっとした外側と、薄いながらもしっかりとモチっと感が楽しめる食感の対比は、ドーナツっぽい見た目の想像以上にしっかりとカヌレ。さらにラム酒やバニラオイルの上品な香りのカヌレ生地に、ふわふわ・とろとろとした軽い食感のミルキーな生クリームも相性は抜群。普段見慣れたカヌレとはまた違った体験ができます。
ただあくまでも「カヌレ風ケーキ」であり、生地の厚さが薄いため、カヌレの「ネッチリ」とした重めの食感が好きな方には物足りなく感じるかもしれません。とはいえ158円で、しかもコンビニで手軽にこの美味しさが楽しめるのは嬉しい限りです。
「バタービスケットサンド」「ふわふわケーキオムレット」など、ファミリーマートのヒットスイーツは様々なバリエーションも楽しいところ。正統派のカヌレとはまた違った「進化系カヌレ」である「生カヌレケーキ」、大ヒットしたら今後さらにどんな進化をするのか楽しみなスイーツです。