韓国生まれの大ヒットドラマ『梨泰院クラス』の日本オリジナル版リメイク『六本木クラス』が、7月よりテレビ朝日系(毎週木曜21:00~)で放送される。今作は、復讐を誓った青年とその仲間たちが、金と権力を振りかざす巨大企業に立ち向かっていく「下剋上」を主軸に、ラブストーリー、青春群像劇を描いたエンターテインメント作品だ。
今回は主演を務める俳優の竹内涼真に、オファーを受けたときの心境やプレッシャー、韓国作品の魅力、そして共演者の新木優子、平手友梨奈、香川照之について話を聞いた。
――今作のオファーを受けたときの率直な思いを教えてください。
コロナ禍でブームになったとき、ドラマや映画好きの方はこぞって『梨泰院クラス』の話をしていたと思うのですが、僕もそうでした。話の構成やそれぞれの人柄、人間関係がすごくユニークで率直に面白かったです。いろんなエンターテインメントが詰まった作品で、国をまたいでヒットしたことも頷けます。
『六本木クラス』のお話を聞き、まず「こんなに早くリメイクするんだ」と驚きました。オファーを受けたときは即答ではなかったと思います。ためらったというよりは、なぜ僕なんだろうかと考えて。でも、こんなに大きなチャンスをいただいて、面白い作品の一部になれるならぜひ参加してみたいなと出演を決めました。
――プレッシャーはありましたか。
周囲の声が自然とプレッシャーにはなります。でもプレッシャーを感じながら作ることでいい作品ができるわけでもないと思っていて。スタッフや共演者のみなさんといいコミュニケーションを取って、作品について深く考え、全員が同じ方向を向いて作品作りをしていくことが大事なことだと思います。プレッシャーを感じないと言うと嘘になりますが、そういった感情は捨てたうえで現場に入るようにしています。
――『梨泰院クラス』はじめ、韓国作品の魅力をどう感じていますか。
自分たちが作り上げた世界観を貫き通している強さが魅力ではないでしょうか。絶対ブレないんですよね。K-POPもそうですが「こんなエンターテインメントを届けたい」という意志の強さが、結果として評価につながっているのではないかと思います。
――『六本木クラス』では「日本ならではの魅力」をどう出していきたいですか。
日本語ってニュアンスで伝えることが多くて、すごく相手を気遣うじゃないですか。『六本木クラス』は韓国語の翻訳をもとにしていますが、台詞まで忠実に再現すると日本語の良さが失われてしまう。僕らが俳優として日本語の良さを活かした芝居をすることで、自然と日本ならではのリメイク作品になっていくと思っています。
――共演者の印象を教えてください。まずは新の同級生であり初恋の相手で、新と敵対する長屋ホールディングスで働く楠木優香役の新木優子さんからお願いします。
新木さんは僕と同い年で。すごく明るい方だし、サバサバしていて頭の回転が速くて、意志がはっきりしている方だという印象です。優香に合っているなと感じます。
――続いては、新に恋心を抱きながら新が営む居酒屋「二代目みやべ」を大きく成長させていくマネージャー・麻宮葵役の平手友梨奈さんについて教えてください。
衣装合わせのときに一度お会いしただけなのでこれから打ち解けていければと思います。(※取材は4月下旬)僕は『紅白歌合戦』で欅坂46のセンターとして踊っている印象が強いんですよね。あれだけの集中力、一瞬で感情を爆発させられるエネルギーを持っている方なので、一緒に熱いお芝居をするのが楽しみです。
――最後に、巨大な敵として対峙することになる長屋茂役の香川照之さんについて教えてください。
僕が初めて夢中になったドラマが、篠原涼子さん主演で香川さんも出演されていた『アンフェア』なんです。サッカーの練習が終わって、毎週ドラマの時間に間に合うように帰っていたのを覚えています。『ブラックペアン』のときに香川さんからちまきの差し入れをいただいたことがあるのですが、今回ようやくご一緒させて頂けてすごくうれしいです。
1993年4月26日生まれ、東京都出身。『仮面ライダードライブ』(14〜15年)や、『下町ロケット』(15年)などで注目され、映画『帝一の國』(17年)では日刊スボーツ映画大賞・石原裕次郎新人賞、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。NHK連続テレビ小説『ひよっこ』(17年)、『過保護のカホコ』(17年)、『陸王』(17年)で幅広い人気を獲得し、『テセウスの船』(20年)で日曜劇場初主演を務める。昨年は初ミュージカル『17 AGAIN』に挑戦した。主な出演作はドラマ『時をかける少女』(16年)、『君と世界が終わる日に』(21-22年)、映画『青空エール』(16年)、『センセイ君主』(18年)、『ブラックペアン』(18年)、『太陽は動かない』(21年)など。公開待機作に『アキラとあきら』(22年8月26日公開予定)がある。