世界各国の生活も少しずつ平常に戻りつつあり、海外への渡航も容易になりつつあります。今回は2022年2月以来のヨーロッパへの視察ということで、エミレーツ航空に乗ってドバイ経由でバルセロナに向かいました。ドバイは観光地としても魅力的ですが、アジアとヨーロッパの中間点ということもあって乗り継ぎ便も数多く飛んでいます。アジア各国からドバイへ飛び、そこで乗り換えてヨーロッパへ、あるいはその逆というルートは直行便よりも航空券の価格が安く魅力です。
ドバイの空港はそんなトランジット客向けに様々なお店が早朝から空いています。異国情緒を味わえるレストランや雑貨店なども多く、目的地に向かう前についついお金を使ってしまいます。もちろんどのお店もクレジットカードが使えます。
さて広い空港内を歩いていると、あちこちにファーウェイの広告が目立ちます。ファーウェイは2020年まで中東全体でスマートフォンの出荷台数でサムスンに次ぐ2位に付けていましたが、2021年には他社に抜かれてしまい巻き返しを図っているところ。スマートフォンは苦戦しているところがありますが、PCやIoT製品を強化しています。
さてドバイの空港にも家電店があり、スマートフォンも販売されています。空港内なので免税であり、ヨーロッパで買うよりも若干安いようです。空港でスマートフォンを買うのは日本の感覚ではあまり考えられないことかもしれませんが、キャリアサービスに依存せずSIMカードを入れ替えて端末の機種移動をすることはアジアやヨーロッパ、中東などではかなり昔から当たり前に行われています。
家電店に入って真っ先に目についたのが電気シェーバーです。中東の男性はひげを伸ばしている人が多いためでしょうか、製品の種類もかなり豊富です。壁も含めて一角すべてがシェーバーコーナーで、これは他の地域の空港の家電店には見られない特徴かもしれません。
トラベルグッズにはスイスをイメージしたブランドの様々な製品が売られていました。コンセントの変換アダプターやUSBケーブル、モバイルバッテリーと製品の種類は豊富です。
さてスマートフォン売り場を見てみると、やはりサムスンのコーナーが一番目立ちます。最新モデルはGalaxy S22シリーズですが、折りたたみモデルのGalaxy Zシリーズをフィーチャーしており、ドバイでは「より高価なもの」「最新技術」の製品を目立つように展示しているようです。
とはいえ実際に20万円クラスの製品がどんどん売れるということでもないようで、ショーケースに入った販売品はGalaxy Aシリーズなど手ごろな価格のものが並んでいました。ショーケース内にすき間が開いているのは、売れた製品を補充していないからかもしれません。早朝からスマートフォンを購入しようとしているお客さんもちらほらと見かけました。
サムスン以外で目立っていたのがノキア。広告は出ていませんでしたが、ショーケースの中には数多くの製品が並べられていました。ノキアは以前は中東でも圧倒的な人気を誇っており、いまでもそのブランド力は強いのです。最近のノキアブランドのスマートフォンはミドルレンジ以下のモデルが多く、中国系メーカーとコスパで競い合っています。
さて空港内でもAppleの製品は別格な扱いで、日本の家電量販店内のような店構えでずらりと製品を展示していました。到着便の多い時間帯にはここもかなりのお客さんで埋め尽くされるのでしょうか。
一通りスマートフォンを見た後、そういえばファーウェイはあるのかなと店員さんに聞いたところ、数モデルが展示されていました。とはいえ空港内で大々的に宣伝している「P50 Pro」はなくてミドルハイレンジモデルのみ。ドバイだけにファーウェイの折りたたみスマートフォン「P50 Pocket」を触れるかと思っていたのですがありませんでした。
展示品の多くはショーケースに入っており気軽に触れないのがやや残念でしたが、日本で見られないスマートフォンを見るのも楽しいものでした。今回はあえてスマートフォンを見て回ってみましたが、空港内にはもちろん他にもアクセサリやお土産など様々なお店があります。トランジット時間も退屈しませんし、ヨーロッパからの帰路であればここでゆっくりと食事や買物をしてから日本に戻るのもいいかもしれませんね。